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WBFedがやってきた! WBFed世界スーパーバンタム級王座決定戦 山口賢一 VS 小林健太郎 ボクシング男子

 Boxing

wbf2016年4月23日(土)大阪 旭区民センター

WBFed.世界スーパーバンタム級王座決定戦
山口賢一 やまぐちけんいち(日本/元WBOアジアパシフィックスーパーバンタム級王者)
VS
小林健太郎 こばやしけんたろう(日本/2011年全日本新人王)

 当ブログでは基本的に女子の試合を扱いますが、男子の試合も「メディアが正しく報じていない」ような場合は必要によって掲載します。

 今回はいろんな意味で画期的なボクシング大会であるのに、大手メディアから個人ブログにいたるまで、ボクシング系メディアも一般メディアもHARD BLOWさんを除いてこの大会を完全無視という不思議な事態になっているようです。

 その理由は、今回の大会の中心である大阪天神(おおさかてんじん)ジムさんや、益羅(ますら)ジムさんが、日本の大部分のボクシングジムと違ってJBC(日本ボクシングコミッション)さんに加盟していないということでしょう。

 「JBC非加盟」であると日本では「プロボクシングをやってはいけない」かのように思われていますが、JBCさんは単なる格闘技団体のひとつであり、国の機関でもなんでもないので、非加盟のボクシングジムや非加盟の大会を悪いものと決めつける理由はありません。

 でも書く人があまりにも少ない。だから、この大会を少しだけQRでも書きます。

 「ボクシングやりたければ普通にJBCのジムに行けばいいのに、なんでわざわざ非加盟のジム?」と疑問に思うひともいるでしょう。

 もちろん、それにはわけがあります。非加盟選手の多くはもともとはJBC所属で、その後、なにかの事情でライセンスを失ったひとたちなのです。その事情とは例えば移籍トラブルです。

 日本のボクシングジムは選手をジムの持ち物のように考えていて、選手が所属ジムを変えようとしてもなかなか許可してくれません。

 「ジムをかわりたいんですけど」と言うと「移籍金として◯◯万円払え」みたいな話になってこじれたり、次に所属しようとしていたジムが前のジムとの関係が悪くなることを嫌って受け入れてくれなかったり、という話はいろんなところで聞きます。

 そうなると、所属先を失った選手はボクシングをやめるか、海外のマネージャーと契約するか、日本でJBC非加盟のジムにいくしかないのです。

 また、JBCさんは、長い間「世界のボクシング団体はWBAとWBCだけ」という立場(2013年以降はWBOとIBFも認可)でしたので、それ以外の団体のタイトルマッチに出たいボクサーもJBCさんをやめることになります。

 ほかの格闘技(キック、ムエタイ、空手、MMAなど)をやっているけどボクシングもやりたい、と考える選手もJBCさんでは認めてくれないのでJBCさんの試合には出られません。

 今回はそのようなJBC非加盟ボクサーばかりが集まってひとつの大会が成立してしまったわけで、加盟/非加盟問題はボクシング界にとってはけっして小さな問題ではないようです。

 で、今回は単にJBC非加盟の大会というだけではなく、WBFed.(ワールド・ボクシング・フェデレーション)公認の世界タイトルマッチがおこなわれたということで画期的な大会になりました。

 外国まで行かなくても、JBC未認可の団体の世界タイトルマッチに出場することが出来たのです。

 このWBFed.という団体は、いわゆるメジャー団体ではありませんが、設立をたどればWBOさんと同時期までさかのぼるほど歴史のある団体で、ヨーロッパを中心にタイトルマッチをおこない、現在は男子6名、女子9名の世界チャンピオンを認定しています。

 今回の試合のノーカット動画はこちらをご覧ください。
https://youtu.be/VUEpOTrfHDk

 今回の大会についての詳しいことはHARD BLOWさんの『本邦初!WBFタイトルマッチリポート 山口賢一VS小林健太郎』という記事を検索して読んでください。

 JBC非加盟のジムに興味がある方は、大阪天神(おおさかてんじん)ジムさん、益羅(ますら)ジムさんを検索してください。

★この試合のおこなわれる前までの両選手の戦績
(両選手ともに全戦績をまとめた記述が見つからないためこの数字は参考程度ということでお願いします。試合後までの通算戦績は動画の結果を加算してください。)

追記 当初は以上のように試合結果は「動画」をご参照くださいとしていましたが、試合後、時間が経ってからWBFed.さんから結果の訂正が出て、動画の結果と正式な試合結果が食い違ってしまいました。試合の公式結果は第9ラウンド負傷判定、1-1のドローで王者の誕生は無し、ということです。 (5月12日記)

山口賢一 やまぐちけんいち(大阪天神ジム)26戦20勝3敗2分6KO1無効試合
小林健太郎 こばやしけんたろう(益羅ジム)10戦8勝1分1無効試合2KO

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QR クイーンズ・オブ・ザ・リング

コメント

  1. g1j2p5i5 より:

    まさか QRさんで ヤマケンの名前をみかけるとは!笑   ヤマケンも本望でしょう笑

    仰るとおり JBC非加盟ということが 災いして 日本開催のホテル興行(ヤマケン)とか 小林の戦歴とか ボクレコ笑ではヒットしませんね   本人も残念がってましたが   外国のTVマッチなんかも エキシ扱いになることがありますね

    しかしリングアナは「Federation」までちゃんとコールすべきだった・・・   現在WBFといえば こちらをさすのかな?   Federationもきちんと活動してるようですが・・・   その点はがっかりです   まさか 分裂を知らぬ訳でもあるまいに

    Federationも先日 王者の更新があり 現在女子王座は二人です   かなりスッキリしました

    WIBF戦   アウェイでEモレノ選手がボウベルガー選手を破ったのは アップセットでしたね

    「藤岡VS真道」スカイA中継があります ライブになるか未定ですが   やはり注目度高そうですね

  2. g1j2p5i5 より:

    追伸

    多田王者の次戦 6月にNON戦です   初防衛戦は 秋か年末に 「カイVSサムソン」の勝者と指名試合でしょうか?   陣営としては カイ選手に勝って欲しいんでしょうが・・   なおサムソン選手 WIBA王座返上   このエリミネーター兼アジア1決定戦にかけてますね 
    いずれにせよ この指名戦も流れるようじゃ 完全にそっぽ向かれますね・・

    残る池原王者  サプライズで黒木王者との統一戦は・・ないか・・・笑   オルティス王者は 先日防衛しましたね

    アレッ   もう一人いたような・・   まあいいか笑   

  3. queens of the ring より:

    >g1j2p5i5さん
    JBCさん非加盟の世界タイトルマッチなんて数十年ぶりの快挙だなあと思いました。
    事前告知をわずかながら新聞や有名ブロガーさんが載せていたし、会場に記者さんやカメラマンさんが来てたということで結果記事を楽しみにしていましたが・・・なんと、HARD BLOWさん以外は何日たっても掲載されないという異常事態じゃないですか。
    だから、ウチなんかが書いても意味は少ないでしょうが、書かせてもらいましたよ。
    本当に、どうなってんでしょうね?
    現実にあったことを書くことすら許されませんか?

  4. queens of the ring より:

    山口選手や小林選手が日本国内でやった試合がBoxRecに全然載らないのはヒドイですね。
    ホテルでボクシングやるのは世界中どこでも当たり前のことだし、なにが問題なのでしょうか?
    日本国内の試合のBoxRecの編集者は、匿名さんとジョー小泉さんのふたりなので、このひとたちがそのあたりの実情を知っているのでしょう。
    BoxRecは本来はTVマッチだろうとなんだろうと全部載せる編集方針のハズです。
    ジェニファー・ハン選手がメキシコのTVマッチで3試合したのも「無効試合」扱いではありますがちゃんと書いてあります。
    ジョージ・フォアマン選手がNKホールでやったタイトルマッチもちゃんと書いてあります。黄色の「承認無し」のマーク付きですが。
    本当はこういう風に扱われるべきです。
    データにすら残さないというのは汚いやり方ですね。

  5. g1j2p5i5 より:

    ※訂正

    ◯「しかしリングアナは「Federation」までちゃんとコールすべきだった・・・   現在WBFといえば こちらをさすのかな?  Foundationもきちんと活動してるようですが・・・   その点はがっかりです   まさか 分裂を知らぬ訳でもあるまいに
     Foundationも先日 王者の更新があり 現在女子王座は二人です   かなりスッキリしました」

    失礼しました   日本のボクレコ編集者はダメですねえ・・

  6. queens of the ring より:

    本当にBoxRecにはいろいろ問題アリですね。
    こんど一回なにか書きます。

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