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 QRは、タイトル下に掲げた「甘い声には耳を貸さない」という文章で、「リングは、とてつもなく危険なところです。」と明記してきました。危険を回避出来る適性、危険とかかわる覚悟、そういう条件を満たせる人以外は格闘技のリングには立てません。どんなに懸命に危険を回避しようとしても、格闘技である限りは安全の保証は不可能なのですから。

 リングが危険な場所であるからには、そこで起こる深刻な事故、一般にリング禍と言われる事故をどうやって防ぐかということは、その格闘技が存在するために、一番真剣に考えられるべきことです。ここではボクシングやキックボクシングなどの、いわゆる打撃系格闘技に関して考えてみましょう。

 打撃によるリング禍の特徴は次のようなものだと言われています。

1.キックボクシングよりもボクシングに多い。
2.重量級よりは軽量級に多い。
3.四回戦よりは十回戦、十二回戦に多い。

 1.について考えてみましょう。
キックボクシングは、ボクシングと違って相手の全身を攻撃しますが、最終的には、頭部への打撃で決まる試合が圧倒的に多いのはご存知のとおりです。
キックボクサーにもハードパンチャーは多くいますし、頭部へのハイキックによる強烈なKOシーンも多く見られます。けれど、それがそのままリング禍につながることは少ないのです。なぜでしょうか。
それは、キックボクシングの場合は、連打で相手の顔面を攻撃し続ける場面が少ないからだと考えられます。
最終的にはどんなに強烈なKOシーンがあっても、それに至る過程では、ローやミドルやヒザ蹴りなどのコンビネーションが必要なため、攻撃が全身に分散し、頭部への連続加撃は結果として少なくなります。これがキックボクシングでのリング禍が少ないことの理由だと思われます。
逆に言えば、ボクシングでリング禍が多いのは、頭部への打撃の連続性、あるいは、頻度が原因と考えられます。

 2.から考えられるのも1.とほぼ同じです。
重量級に比べて動きの速い軽量級では、明らかに攻撃の手数が多くなります。打撃は連続し、頻度も上昇します。

 3.から考えられるのも1.2.と矛盾しません。
事故は試合の早い回ではあまりおこらないで、後半の回、あるいは長い試合を全部終えたあとに起こっています。
これも、受けた打撃の多さがリング禍に直結するということを示しています。

 上記三点からの結論は、打撃そのものの強烈さよりも、打撃の連続性あるいは頻度に注目して対策をとることが、リング禍の防止につながるということです。

 以上からボクシングにおけるリング禍の防止方法を考えてみました。

A.【試合中の被弾数をルールで制限する】
一番良い改善策は、一試合あたりに受けるパンチを「最大限何発まで」と定量規定をもうけることだと思います。
パンチの被弾数をラウンドごとに集計し、これを超えることがあればそのときに試合は停止され、そのラウンドまでの判定とします。
ようするに、どちらかの選手が規定以上に打たれた時に「負傷判定同等扱い」とするわけです。
(テレビのボクシング中継には、ラウンドごとに両選手の手数とヒット数を公開しているもありますので、被弾数のリアルタイムでの計測と集計の導入には、技術的困難は無いものと思われます。)
定量はクラスや階級にかかわらず一律で何発と決めます。
四回戦や六回戦にはあまり影響が出ないで、八回以上の乱打戦から適応されるような定量規定を設定すれば、リング禍は減少すると思います。
ルールをいじることにはなりますが、攻撃技術の優れた選手、防御の優れた選手に有利になるルールなので、ボクシングの攻撃と防御の基本理念にマッチした改訂だと思います。
現行ではいくら打ち込まれていても、時折反撃すればレフリーストップにならないため、ストップのタイミングに間違いが生じることが多くあります。
定量規制すれば時折打ち返していても関係なく停止可能となり、打たれ過ぎの選手の安全を確保出来ます。
これを日本国内でのローカルルールとして提案いたします。

B.【試合環境を再検討1】
ルール面の見直し以外に、試合環境の物理面にも、再検討が必要かもしれません。ボクシングの試合環境と言えばまずグローブとリングです。
ここしばらくの間、日本製の公式試合用グローブは、メキシコやアメリカのものよりもナックル部が厚い独自のものでした。
ナックル部が厚いと打撃が脳に浸透しやすいという指摘がありましたが、現在では規定が改訂されて海外品と同等程度にナックル部が薄い国産グローブになりました。
しかし、新型グローブになってもリング禍の発生は抑えられていません。
グローブの厚みを変えてもだめなら重さはどうでしょうか。
昭和期全般や平成の初期(つまり90年代前半まで)は、現行のものより各階級で2オンス軽いグローブが普通に使用されていました。
その当時のリング禍の発生頻度は、現行の重いグローブになってからより低かったという指摘があります。
よって、グローブの重さを当時の規定に戻すことも有効だと考えます。

C.【試合環境を再検討2】
グローブの次はリングも考えてみましょう。
リングの広さの規定は一辺が5.47メートルから7.31メートルまでと決められています。
その範囲の中なら、公式規定はクリアしていますが、リング禍が何度も起きている後楽園ホールのボクシングリングは、規定最低限ギリギリの一辺が5.5メートルほどです。
これは国内の他会場のものと比べてもかなり小さいです。
これを一辺6.5メートル程度にします。
一辺を1メートル拡大するだけで面積は約30平方メートルから42平方メートルとなり、面積比で1.4倍です。
これだけ広ければ当然それだけ足を使うことになり、容易に接近戦にはならず、ロープやコーナーに詰められる展開は減少するでしょう。
つまり、被弾数が減ります。

JBC認可以前の日本の女子ボクシングは非常に狭いリングを使っていました。現在の後楽園のものより面積比で半分程度です。
八島有美選手はそのリングでも相手のパンチをよくさばける人でした。
しかし、タイトル防衛戦で柴田早千予選手に対した時はそれが出来ず、打たれまくって試合後に倒れるリング禍となり現役を引退しました。
ラウンドが2分のルールなので男子に比べて安全と言われる女子の試合でも、狭いリングではこのような事故が起きているのです。
リングは広いほうが良いでしょう。

 以上に述べました「被弾数の定量規定」「グローブを軽くする」「リングを広くする」の三点を、ボクシングのリング禍を減少するためのQRからの試案といたします。

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