凄絶な幕切れ　大石綾乃 vs 佐々木仁子　ＷＢＣムエタイ日本フェザー級タイトルマッチ　詳細　ムエタイ女子

　MuayThai

２０１３年２月１７日（日）東京　後楽園ホール
NJKF 2013 1st

ＷＢＣムエタイ日本女子フェザー級タイトルマッチ　２分５Ｒ
王者　大石綾乃　おおいしあやの（OISHI GYM／J-GIRLSフェザー級王者）赤
ＶＳ
挑戦者　佐々木仁子　ささきさとこ（チームドラゴン／元J-GIRLSフェザー級王者）青

　ここ数年、ムエタイ関連のイベントで女子の試合が組まれることは世界的に当たり前のこととなり、人気と実力を兼ね備える本格的な選手が各国で活躍しているのは読者のみなさんならご存知のとおり。

　日本でも各階級に実力派の選手がいますが、海外のビッグマッチの主役である５０kg台後半～６０kg前後ぐらいの日本の主戦力と言えば、大石綾乃選手、佐々木仁子選手、ＡＺＵＭＡ選手の三人。そして、この日は、ＷＢＣムエタイ日本王座をめぐる試合として、このうちの二人、大石綾乃選手と佐々木仁子選手が激突しました。

　第１ラウンド　チャンピオンの大石選手がまず威力偵察風にローキックで出てきます。しかし、佐々木選手はこれを距離を取ってやり過ごし、慎重に距離をキープする構え。

　そこで大石選手は首相撲に持ち込んでヒザ攻撃。

　続くローには、佐々木選手が右のカウンターパンチで反撃。

　大石選手はコーナーに追い込もうとしますが…

　くるりと体を入れ替えて体勢を逆転させる佐々木選手。

　初回は力が均衡し互角。両者ともコンディションに問題は見られず、動きはなかなかいい感じです。

　第２ラウンド　このラウンドも前に出てくる大石選手。

　佐々木選手は機をうかがうかのようにアウトレンジをキープ。

　ディフェンシブな戦い方ながらも、要所要所でパンチのコンビネーション。

　キックでは大石選手に分がありますが、組みでは若干佐々木選手が押している感じ。全体的には差がつかないままこのラウンドも終了。

　第３ラウンド　パンチとローキック、そして首相撲で張り合う両者。なかなか相手を崩せません。

　スキを見てパンチをまとめて打ち込み、サッと離れていく佐々木選手。大石選手は鼻からの出血が始まります。

　しかし、強烈なミドルキックで試合の流れを渡さない大石選手。

　第４ラウンド　引いて構える佐々木選手に、大石綾乃選手はミドルキックを放ちながら猛然と突撃…

　大石選手の顔面に佐々木選手の右のカウンターが炸裂…

　それと同時に大石選手の右のタテヒジが佐々木選手の額に直撃します。

　そのまま組み合った二人はしばらく首相撲で争いますが…

　レフリーが両者を離したところ、佐々木選手は先ほどのヒジのダメージで大流血中。

　額の左側にぽっかりと開いた傷口。

　負傷のチェックが終わって試合再開。あとが無くなった佐々木選手は強烈なパンチで反撃。

　チャンピオンはキックとヒザ蹴り、右フックで応戦。

　激しい攻防の続く中、ラウンド終了のゴングが響きます。

　最終第５ラウンド　蹴って来る王者を挑戦者はロープに押し戻しながらヒザ蹴り。必死の攻撃が続きます。

　大石選手は接近戦を仕掛けてくる挑戦者にヒジでの追い打ちを狙うそぶりを見せながらパンチで前進。

　ここでレフリーが試合を止めて再度ドクターチェック。

　完全に朱に染まってしまった佐々木選手の顔面。チェックの結果、ドクターは試合の停止をレフリーに要求。

　激戦はドクターストップＴＫＯで大石綾乃選手の勝利。チャンピオンがそのパワーと破壊力を前面に出すファイトでＷＢＣムエタイ日本女子フェザー級タイトルの防衛に成功です。

　敗れたとはいえ存在感を充分に見せつけた佐々木仁子選手。この試合にかける想いが半端なものじゃないことはファイトのあちこちから大いに伝わってきました。

　ボクシングＷＢＣミニフライ級チャンピオン藤岡奈穂子選手（竹原＆畑山）がリング上で大石選手の勝利を讃えます。

ＷＢＣムエタイ日本女子フェザー級タイトルマッチ　２分５Ｒ
○王者　大石綾乃（OISHI GYM／J-GIRLSフェザー級王者）
５ラウンド　ＴＫＯ
×挑戦者　佐々木仁子　ささきさとこ（チームドラゴン／元J-GIRLSフェザー級王者）
大石綾乃選手のＴＫＯ勝利。ＷＢＣムエタイ日本女子フェザー級王座防衛に成功。
（佐々木選手は第４ラウンドにヒジ打ちを受けて顔面をカット。流血が止まらず第５ラウンド途中でドクターストップ。）

On February 17, 2013, at Korakuen Hall in Tokyo.
WBC MuayThai Japan Featherweight Champion, Ayano Oishi won over Satoko Sasaki by TKO in the 5th round with Sasaki bleeding badly from a cut.

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