観客席視点からの立ち技系女子格闘技
スポンサーリンク
スポンサーリンク

プレイバック 90年代キック全盛期の輝き! キャシー・ロング VS 神風杏子 WMACフェザー級王座決定戦 フルファイト動画 キックボクシング女子

 KickBoxing

1992年3月16日(月) アメリカ ネヴァダ州ラスベガス

WMACフェザー級王座決定戦 3分5R
キャシー・ロング(アメリカ)
VS
神風杏子 かみかぜきょうこ(白龍ジム)

 今回ご紹介する動画は、アメリカで過去最大に女子キックが盛り上がっていたころの、一番の大スター、キャシー・ロング選手の試合です。ロング選手は、少し前のジーナ・カラーノ選手や、今のロンダ・ラウジー選手と同等か、それ以上の存在感を誇るマーシャルアーツ女子の象徴のようなひと。


残念ながらオリジナルの動画が削除されてしまいましたので、代わりにロング選手のファイト集を貼っておきます。最後に紹介されているのが神風VSロング戦です。旭日旗がプリントされている白いTシャツが神風選手。

 もともとは空手出身のロング選手ですが、合気道や、クンフーなど各種の武術をマスターし、合計5本の黒帯を持つ女として、権威ある武術雑誌『ブラックベルト』や『インサイド・クンフー』で何度も特集されるほどの人気武術家でした。

 その彼女がプロのリングとして選んだのがキックボクシング(あのルシア・ライカー選手と同時期に活躍していますが、階級が違うため二人の接点は無し)。最初からなかなかの強さを見せていたロング選手ですが、さらに一戦ごとに強さを増し、プロ20戦となるこの試合のころは、彼女の潜在能力が最高度に引き出され、世界タイトル3冠の手がつけられないほどの強豪選手になっていました。

 そのスーパースターに闘いを挑んだのは、当時21才の我らが神風杏子選手。神風選手は1990年10月に王者石本文子選手をやぶって第3代シュートボクシングクイーンに輝きましたが、1991年3月に藤山照美選手に王座を奪われ、その約1年後のこの日にロング選手とのキック世界王座決定戦のチャンスを迎えます。

 試合は序盤からロング選手のパワフルな打撃の嵐が吹き荒れ、神風選手は慎重な闘いを強いられますが、ロング選手の得意技の後ろ蹴りを見事なタイミングのローキックで潰したり、カウンターパンチで顔面を襲うなどで実力を見せます。

 しかし、海外の報道によれば試合中に神風選手は肋骨と内臓に大ダメージを受けているそうで、次第に失速。終盤にはKO負け間違い無しの大ピンチとなりますが、猛然と逆襲に転じて判定に持ち込み日本選手の意地を見せました。しかも、試合直後にはあれだけ打たれながらも微笑みを見せる精神的なタフネスぶり。敗れたりと言えど、人の心を打つあっぱれな試合です。

 神風選手のこの激闘が、日本選手の評価を高め、のちに彼女の妹分である早千予(さちよ/柴田早千予)選手の大活躍の布石となっていきます。

 神風選手はロング選手との再戦を望みますが、ロング選手はこの試合のあとわずか1戦でキックを引退、夢のリマッチはかないませんでした。

 キックボクシング最盛期の雰囲気、90年代のラスベガス、マイケル・バッファーさんのコール、全米にテレビ中継される大会場のビッグマッチ、いかがでしたか?

WMACフェザー級王座決定戦 3分5R
○キャシー・ロング(アメリカ)
判定 3-0
×神風杏子 かみかぜきょうこ(白龍ジム)
キャシー・ロング選手が判定勝ちでWMACフェザー級王座を獲得

関連記事 女子シュートボクシングの歴史

関連記事 サッカーにはFIFAしかないのに、ボクシングやキックにはたくさんの団体があるのはなぜ? どこの王者が一番強いの?

にほんブログ村 格闘技ブログ キックボクシング・ムエタイへ

qbar

未分類
いいねと思ったらシェアおねがいします
QRをフォロー
スポンサーリンク
スポンサーリンク
QR クイーンズ・オブ・ザ・リング

コメント

スポンサーリンク
スポンサーリンク