Boxing
2016年12月9日(金)メキシコ モンテレイ ヌエボ・レオン体育館
WBFed.フライ級タイトルマッチ
王者 イサベル・ミラン[ミヤン](メキシコ)
VS
挑戦者 ソニア・オソリオ(メキシコ)
うちのブログではふつうは記事を読む前に結果がわかるようなタイトルは付けたりはしないんですが、この試合は非常に低レベルで見る価値も無いので、あえてこういうタイトルにしました。動画はこちらのページで画質のいいのが見られますのでお時間のある方はご参考にどうぞ。
試合は、今年4月にイサベル・ミラン選手がフランスでの決定戦で獲得したWBFed.フライ級王座の初防衛戦です。
世界タイトルマッチ、しかも激戦区のフライ級で、メキシカン同士の対戦ですから、レベルの高いものを期待するのは当然だと思いますが、ほんとうにビックリするくらいふたりともボクシング出来ないです(苦笑)。
特にチャンピオンのミラン選手の、棒を振り回すような右が。唖然です。WBFed.さん、いいんですかこんなんで?いくら決定戦王者といっても、これでは団体の信用なくなりますよ。
で、挑戦者も挑戦者で、頭から入っていくという悪いクセのあるひとだったため、今回は最低の結果になりました。
挑戦者は試合中たびたびバッティングを繰り返してレフリーからの注意を受けていたのですが、それでも改善出来ずに第8ラウンドにもゴツンとやったところで減点1。
さらに第10ラウンドでもひどい激突があり、チャンピオンの左目上についに大きな裂傷が・・・。大流血となりレフリーは挑戦者に反則負けを宣しました。
人間の頭部はボウリングのボールとほぼ同じ重さの約5キロほどあります。この重い頭を前に突き出すように傾けると、前方へのかなり強い力が生まれます。
これを利用し、頭を振る力でパンチを出す技が武術の世界にはあります。その時にパンチだけではなく頭も当たる可能性はありますが、当たったら当たったでそれは構わないのが武術。相手にダメージを与えるためには手段は問わない世界ですから。
しかし、格闘スポーツではこれをやってはダメです。頭突きは相手の胸に当たればアバラを折り、顔に当たれば陥没することもある危険な攻撃です。命にかかわる反則なのです。
けれども、練習の初期の頃に正しい指導を受けずに自己流でバッグを叩いていたりすると、パワーの無いひとの場合「頭を倒す力を利用する打ち方」を自然に身につけてしまうこともあるようです。
そして、変な打ち方というのは、あとから矯正しても、疲れた時などには出てしまうので、結局、このようなことに・・・。
日本ではそういう事故の防止の意味で、フォームの悪いひとをプロテストで落とすことになっているんですけど、落とされても特例で潜り込んじゃうのとかいるし、レフリーの目の前で頭突きしても反則にならないし、雑誌が擁護するし、無法地帯ですね。
WBFed.フライ級タイトルマッチ
○王者 イサベル・ミラン(メキシコ)
頭突きによる挑戦者失格負け 第10ラウンド
×挑戦者 ソニア・オソリオ(メキシコ)
挑戦者失格によりミラン選手が同王座の防衛に成功。
(ソニア・オソリオ選手は第8ラウンドにバッティングで減点1)
イサベル・ミラン(メキシコ)21戦18勝2敗1分8KO
ソニア・オソリオ(メキシコ)12戦8勝3敗1KO
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