2019年3月9日(土)メキシコ メキシコシティ
フライ級 10回戦
ルルデス・フアレス Lourdes Juarez(メキシコ女子フライ級王者/メキシコ)
VS
レイリン・フローレス Leiryn Flores(ベネズエラ)
メキシコの大スターマリアナ・フアレス選手の妹で「ペケーニャ(小さな)ルル」と呼ばれるルルデス・フアレス選手が3月9日にプロデビュー以来30試合めを戦いました。
相手はベネズエラのレイリン・フローレス選手で、記録を見ると16戦無敗でKO率70パーセント以上というスゴイ数字が出てきます。けれど、彼女はベネズエラ国内でしか試合の経験がなく、大きな勝ち星はまだ掴んでいない選手。
序盤はフローレス選手が威力ありげなビッグパンチを振るい、ガンガン前進してきますが、ルルデス選手は少しも慌てず接近してきた相手にショートパンチを打ち込んで撃退。反対にルルデス選手がプレッシャーをかけると、たまらず相手はクリンチに持ち込もうとしますが、ルルデス選手は接近されてもショートを打ち続けます。
5ラウンドぐらいになるとフローレス選手の消耗は目に見えて激しく、第6ラウンドでレフリーストップTKOに。ルルデス選手のボクシングはいつものように基礎に忠実で、真面目で、好感が持てますね。
ところで、ルルデス・フアレス選手の身長は156センチ。日本人女子ならアトム級かミニマム級かというサイズながら、ルルデス選手はフライ級。 こんなに小さいのにフライ級でやっている彼女は特別なのでしょうか?
世界の小柄な歴代実力派女子ボクサーの所属階級を見てみましょう。 『ボクシングの女王』といわれたドイツのレギーナ・ハルミッヒ選手(160センチ)がフライ級。その後継者といわれたスージー・ケンティキアン選手(155センチ)もフライ級。アルゼンチンの世界女王ジェシカ・ボップ選手(153センチ)がライトフライ級。
このように150センチ台でも、海外の強い女子選手はフライ級やライトフライ級に行くので、アトム級やミニマム級にはほとんど有力選手はいません。その結果、アトム級やミニマム級は完全に不人気階級であり、日本人がそこの王座を獲ってもまったく話題にもならず、海外からのオファーもなく、プロのチャンピオンらしい生活が期待出来ないのも当然のことなのです。
どうしても体重が増えない体質のひと以外は、きびしい減量をしながらアトムやミニマムでやるのではなく、適正体重のライトフライ級以上で頑張って欲しいと思います。要求される試合レベルは飛躍的に高くなりますけどね・・。
フライ級 10回戦
○ルルデス・”ペケーニャ・ルル”・フアレス(メキシコ)
TKO 第6ラウンド
×レイリン・フローレス(ベネズエラ)
ルルデス・フアレス選手のTKO勝利
ルルデス・フアレス(メキシコ)30戦27勝2敗4KO1無効試合
カンディ・サンドバル(メキシコ)17戦15勝1敗1分12KO
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コメント
現在WBAC1位のバービー妹選手
早く世界挑戦見たいですね
そしてWBC王者アトム級ビティチ選手、それに多田選手の標的MM級ルプレヒト選手
なんと両者揃ってドロー防衛(4・6)
奇跡ですよ・・・笑