Boxing
2009年11月17日(火) 後楽園ホール
ホープフルファイト VOL.5
第3試合 56kg契約 4回戦
三好喜美佳(新田)
VS
東郷理代(山木)
東郷理代選手は日本女子ボクシング界屈指のハードパンチャー。この人の試合を見た人は女子ボクシングへの認識が変わるといわれるほどの迫力ある試合を見せる人です。
この東郷選手と三好選手は昨年の12月に対戦しましたが、JBC公認以前からのキャリアを持つ東郷選手がデビュー2戦めの三好選手をまったく寄せ付けずに初回KO勝ちをおさめています。
あれから1年、リベンジに燃える三好選手は再び強敵東郷選手の前に立ちました。
1回 鋭い視線を交わしながら力強いジャブで相手の動きをさぐるふたり。(東郷選手 青グローブ、三好選手 赤グローブ)
1分半が経過した頃、本格的な打撃戦に突入。東郷選手の強烈なフックとアッパーが次々に三好選手を襲います。
東郷選手の放つショットは非常に回転が速く、しかもひとつひとつが良くコントロールされ、まったく無駄がありません。ショート連打のお手本のような素晴らしい攻撃。
いつまでもやむことのないこの集中砲火に対しては、ガードを固めてやり過ごそうとする消極的な防御はまったくの無意味。そのうち必ず打ち崩されてしまいます。そのことをよく知っている三好選手は、強烈なラッシュの中でもしっかりと目を見開いて相手の動きを読み、ボディーワークとサイドステップで冷静に避弾行動。
立ち位置は変えながらも後退はせず、勇敢に打ち返してガッツを見せます。ラスト30秒で合計100発近くを打ち合いながらすさまじい第1ラウンドが終了。
2回 先制打は東郷選手の良く伸びるストレート。三好選手の身体が一瞬ゆらいだように見えます。しかし、同じようにストレートを返したあと、右フックと左ボディーで逆襲する三好選手。
3回 時計回りのサークリングとともに上下を打ち分ける三好選手。
相変わらず強烈なパンチを放つ東郷選手ですが後退しながらでは連打は出来ず、三好選手のペースになっていきます。
4回 一気にペースを取り戻すべく連打で攻勢をかけてきた東郷選手。相変わらずパンチの回転が速くカウンターのスキを与えません。
相打ち覚悟で打ち返す三好選手。お互いに命中弾がありますが、威力では東郷選手か。互いに仕留めることが出来ないまま試合終了のゴングを聞きます。
判定は0-1でドロー。女子ならではのスピード感と、気持ちの強さ、そして打撃の迫力、と三拍子揃った素晴らしい試合でした。この日のお客さんたちの心には、ふたりの激闘が強く焼き付いたことでしょう。
第3試合 56kg契約 4回戦
△三好喜美佳(新田)
判定0-1
△東郷理代(山木)
0-1のマジョリティー・ドロー
この結果により両者の戦績は以下のようになりました。
東郷理代 とうごうりよ 7戦4勝2敗1分4KO
三好喜美佳 みよしきみか 5戦2勝2敗1分1KO
(戦績はJBC公認以前からの通算です)
前回対戦記事 フェニックスバトル 東郷理代 vs 三好喜美佳 詳細