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ブランドン・リーの死の真相 「撮影中に実弾で撃たれた」は陰謀なのか

クロウ 先日、映画『クロウ/飛翔伝説』の主演で知られる俳優のブランドン・リーさんのことを検索していたら、ヒットした記事のほとんどが間違っていて愕然としました。その間違いとは彼の死が「謎」とされていることです。

 ブランドン・リーさんは、あのブルース・リーさんの実の息子であり、ブルース・リーさんが1973年に32才の若さで亡くなり、その20年後の1993年にブランドン・リーさんも28才の若さで亡くなっていることから、何かしら因縁めいたものを感じる人は多いと思います。


 しかし、ブルース・リーさんの死も、ブランドン・リーさんの死も、どちらも単なる事故であり、特にブランドン・リーさんの事故は事実関係が全部明らかになっていて謎はありません。

 ブルース・リーさんの死は、頭痛におそわれた彼が服用した鎮痛剤(共演の女優さん用に処方されたもので、ブルース・リーさん用ではなかった)が体質に合わなかったということでほぼ間違いないと言われています。

 そして、ブランドン・リーさんの死は撮影用のピストルで空砲で撃たれるはずが、弾丸が発射されてしまったことによる事故死。暗殺とか謎の死ではないです

リボルバー それは小道具として拳銃(リボルバータイプ)を用意したスタッフのミスです。

 小道具と言っても、リボルバーの場合は本物の銃に撮影用の弾を入れるだけ。その部分で間違いが起こったのです。

 撮影用の弾には2種類があります。

 1.ひとつは見かけだけが本物で、火薬が抜いてあるダミーの弾丸。火薬が無いので撃てません。

 リボルバータイプの場合、弾丸が入っているかどうかは、写真のように見えてしまうので、前から撮る時にはこのダミーを入れておく必要があります。

 2.もうひとつは、火薬だけの弾丸。これは薬莢(やっきょう)の部分に火薬が入っていて先端をロウのような溶けやすい素材でフタをしているものです。空砲(くうほう)と呼ばれるのがこれです。先端に弾丸が無く、火花、音、煙が出るだけです。

 映画『クロウ』の事故は、2.の火薬だけの銃で撃ったつもりが、1.の見せかけの弾丸の前半分が不注意で銃の中に残っていて、それが空砲の火薬の圧力で発射されてしまったのです。

 この事故以降、ハリウッドでは撃たれる側の役者さんが、直前に銃の中を見て安全な銃かどうかを確認するようになっているとのこと。

 しかし、銃に関しての意識が低い撮影現場はまだまだあるようで、昨年はオーストラリアでヒップホップグループのミュージックビデオの撮影中に誤射があったらしく役者さんがひとり死亡しています。

 銃を持つときは絶対に人に向けないということは、軍隊や警察などのプロの現場では最初に徹底的に教育されます。それほど危険なものを人に向けるわけですから、撮影現場では、めちゃくちゃ高い意識が必要なのですが、実際はそうなっていないようですね。

 ネットの記事ではリーさん親子の死は「謎」だの「陰謀」だのと絡めて書かれることが非常に多いですが、それはウソだと知りつつ閲覧数を稼ぐために書く場合と、あんまり関心が無いので全然調べないで引用で書くのがほとんどなのでしょう。

 まとめとか、コピペとかで成り立っているサイトとか動画はロクなもんじゃありません。

 政治、経済、軍事などの方面での事故、事件は、すべて陰謀を疑うのが大前提ですが(実際、そういう世界なんです)、それ以外のことにまで陰謀という言葉を持ち出すのは正常ではありません。

 もう解明されていることを謎扱いしてひとを騙すのは犯罪です。

 実際にあやしい事件は世の中にいくらでもあるんですからネタを欲しい人たちはそっちのほうをやるべきでしょう。

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