Kick Boxing
2011年7月23日(土)後楽園ホール
49kg契約 RISEルール3分3R(延長1R)
神村エリカ(TARGET/WPMF&WMC世界女子ミニフライ級王者)
VS
ティティアナ・ヴァン・ポラーナ(シュートボクシングオランダ/チーム・サワー/WFCA世界ムエタイ2階級王者、WFCAムエタイオランダ王者)
青コーナーから登場のティティアナ・ヴァン・ポラーナ選手。今回は前日計量を6.5kgもオーバーするという前代未聞の大失態を演じ、一気に悪名を馳せてしまいました(計量失敗とその後の経緯については*1 を参照)。
いつもと変わらぬ殺気を身にまとって入場する赤コーナーの神村選手。
第1ラウンド 計量オーバーのためヴァン・ポラーナ選手に減点2が宣せられた状態で開始のゴングが鳴ります。
神村選手は左ミドル、ローキックとパンチのコンビネーションで攻撃を続けますが、ヴァン・ポラーナ選手は左右のパンチをカウンターで巧みに合わせ、右のアッパーなども繰り出してきます。やはり、この人のパンチの技術はあなどれません。
50秒を経過した頃、神村選手はヴァン・ポラーナ選手を南側のロープに追いつめてパンチ。さらに左ハイキックで厳しくプレッシャー。
開始1分10秒、神村選手はまたもや南側ロープ付近でヴァン・ポラーナ選手をパンチのラッシュで捕捉。一回めのダウンを奪いますが、まだそれほどのダメージはないもよう。
神村選手がさらに攻め込むとヴァン・ポラーナ選手は被弾しながら後退。
1分45秒、左のヒザから左右のパンチにつないでコーナーに追いつめる神村選手。
連打をまとめるとヴァン・ポラーナ選手が2回目のダウン。今度は気持ち的にかなり追い込まれたのでしょうか、表情から覇気が消えています。
勝機と見た神村選手は、リスタート後あっという間にニュートラルコーナーに押し込むと右ハイ、続く左のストレートを決めてヴァン・ポラーナ選手をノックダウン。
相手がまともにコンディションを作ってこなかったのはあきらかな今回のような場合、どう転んでも名勝負が成り立つことはありませんが、それでもプロとしてこのような状況を任されたときの解決法はとにかく早く一方的に倒してお客さんに喜んでもらうこと。それは口で言うほど簡単ではありませんが、それでもそれを実行出来る神村選手はさすがです。
倒されてから日本のリングに対する自分の認識の甘さに気がついたのでしょうか、神村選手の片手を挙げて勝利を讃えるヴァン・ポラーナ選手。
試合後のリング上で笑顔を見せた神村選手は、会場に来ていた高橋藍選手(シーザー)をリングに招き入れると「この人が今度わたしが戦う高橋藍選手です。とても強い選手です。」とRISEのお客さんに自分の強力なライバルを紹介。相手の計量失敗でケチのついた今日の試合を忘れさせ、ファンの気持ちを次の話題につなぐというプロの王者にふさわしい対応を見せてくれました。試合だけではなく、いろんな面でたくましくなってきた神村エリカ選手。
今回は外国からの招聘選手の想定外の体重オーバーというトラブルに見舞われてしまいましたが、RISEさんは興行を成立させながらも、的確なペナルティーを与えて毅然と競技性を守っていて、非常に立派だったと思います。
49kg契約 RISEルール3分3R(延長1R)
○神村エリカ(TARGET/WPMF&WMC世界女子ミニフライ級王者)
KO 1ラウンド
×ティティアナ・ヴァン・ポラーナ(シュートボクシングオランダ/チーム・サワー/WFCA世界ムエタイ2階級王者、WFCAムエタイオランダ王者)
神村エリカ選手の1ラウンドKO勝利
(ティティアナ・ヴァン・ポラーナ選手は最終計量で1.8kgオーバーのため減点2で試合開始)
(ティティアナ・ヴァン・ポラーナ選手ダウン3)
*1. ティティアナ・ヴァン・ポラーナ選手計量オーバーとその後の経緯
RISEさんの発表によりますと22日の計量をパス出来なかったポラーナ選手は、その後、23日午前3時10分の体重が52kgで契約体重を3kg超過。23日11時の最終計量では50.8kgで1.8kg超過。
このため、RISEさんはポラーナ選手に対して
・レッドカード2枚(減点2)
・ファイトマネー全額没収
・神村選手のグローブを6オンス、ポラーナ選手のグローブを10オンス
とするペナルティーを決定しました。
(神村選手側から「減点が2あるならグローブハンデはいらない」という申し出があり試合は両者6オンスのグローブでおこなわれました)
コメント
特に相手が悪かったわね
エリカ選手とならんだとき高橋選手が大きいなと思った。大丈夫かな。