Boxing
2011年12月9日(金)ペルー リマ
WIBAライト級王座決定戦 10回戦
ヴァレンティーナ・シェフチェンコ(ペルー)
VS
アン・マリー・サクラート(アメリカ)
12月にWIBAライト級王座決定戦に出場予定だった同級暫定王者メリッサ・ヘルナンデス選手が対戦予定のヴァレンティーナ・シェフチェンコ選手の戦績がたった一戦しかないことに抗議してこの試合を辞退するとともに、自身が持っていた暫定王座を返上し、そのベルトをゴミ箱に捨てました。
ヴァレンティーナ・シェフチェンコ選手はたしかにプロボクシングでは一戦しかしていません。そのような人が世界タイトル戦に出場する資格があるのかというヘルナンデス選手の怒りは当然のことだと思います。男子ではこのような試合はどこの団体でもまず認められませんからね。
ヘルナンデス選手は「このようなマッチメイクはわたしが愛するこのスポーツに対する侮辱。毎日ジムで汗を流している女たちに対する侮辱です。シェフチェンコ選手がタイトル戦に来れる唯一の方法はチケットを買うことだけです」とコメントを発表。
ヘルナンデス選手の意見はボクシングの常識として実に正しいと思います。
しかし、シェフチェンコ選手のプロ戦績がひとつしか無いといっても、彼女にはアマの実績があります。そして、それをふまえてプロでも最初から10回戦をこなし、しかも圧勝していることも事実です。
WBCやWBAなんてもっとひどいマッチメイクを平気でやってます。未勝利の選手やセミリタイヤの選手を世界タイトルに次々挑戦させてますからね。
そんな実情に比べたらシェフチェンコ選手のタイトル挑戦はかなりマシなほうだと思います。
QRとしてはヘルナンデス vs シェフチェンコ戦を非常に楽しみにしていましたので、試合がなくなったのは残念です。
だけど、曲がったことが大嫌いなヘルナンデス選手の行動には心から敬意を表します。こういう人がいることは女子ボクシングの救いですね。
ヘルナンデス選手の代理としてアン・マリー・サクラート選手がこの試合に出ることが決定しました。
ヴァレンティーナ・シェフチェンコ(ペルー)1戦1勝
アン・マリー・サクラート(アメリカ)23戦15勝6敗2分6KO
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コメント
日本の男子でも、日本人キラーと言っても、実戦から1年以上も遠ざかって既に峠を越してる選手と対戦して勝ってホクホク顔の選手もいますからね。今回の行為は本当に一生懸命頑張ってる選手のアピールですよ。それにしても、ベルトをゴミ箱行きにするとは。本当なのか取材用の演技か?