観客席視点からの立ち技系女子格闘技
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ブアカーオ引退で考えてしまうおカネの話

 キック/ムエタイで世界的に人気のブアカーオ選手が引退を発表しました。所属していたポー.プラムックジムとの契約問題があったことは知られていましたが、そのことが解決されなかったための結論のようです。

 ようするにおカネの問題なわけですが、これをブアカーオ選手の個人的な問題のように思ってほしくはありません。

 ブアカーオ選手ぐらいになると、彼の契約内容があとに続くほかの選手のモデルケースになってしまいますので、自分がフェアな契約を勝ち取らなければあとに続く選手たちに悪い例を残すと彼は考えていたのではないでしょうか。具体的にわたしたちが何かを知っているわけではありませんが、今回のことのうしろにはそういう意味があると思っています。

 アメリカのように選手のファイトマネーをコミッションがはっきりと公表してくれる国はいいですが、そうでない国ではいつまでたってもおカネの話がタブー扱いで、選手の地位が向上しないんですよね。こまったものです。

 お金に関しての誤解といえば、雑誌やテレビの取材です。独占取材で一冊本を書くとか、ひとつ番組を作るというのなら別ですが、単に公開練習の取材だったり、試合前後の囲み取材だったら基本的にお金なんか発生しません。

 でも、誤解する人がいるんですね。先日のアマチュアボクシングでのしずちゃんの活躍をものすごく叩いている人がいて、そのひとは「アマチュアとかいいながら会場にぞろぞろ取材陣連れ込んで金儲けしてるじゃないか」とか言っているのです。 …あきれました。

 プロの選手でさえファイトマネーよりも持ち出しのほうが多くて赤字のことが一般的な格闘技。選手のことを支えたいと思うのなら時々でもいいからチケットを買って会場に見に行きましょう。ブログなどでチケットを売っている選手がいたら、その選手から買いましょう。よろしくおねがいします。

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