Boxing
WBOライトフライ級タイトルマッチ 10回戦
王者 ジェシカ・ボップ(アルゼンチン)
VS
挑戦者 マリソール・ミランダ(アメリカ/プエルトリコ)
8月に敵地メキシコでWBOライトフライ級王座の防衛戦をこなしたばかりの無敗の王者ジェシカ・ボップ選手が9月27日にプエルトリコに乗り込んで同王座の8回目の防衛戦にのぞみました。挑戦者はニューヨークの生まれながらプエルトリコの血を引くマリソール・ミランダ選手。
試合はご覧のように初回から王者ボップ選手がパワーとスピードで押しまくり、一方的なペースで進みました。そして、7回、ボップ選手の右フックが挑戦者の右目の上を深く切り裂き、ドクターストップでTKO決着。まったくスキのない完璧な勝利です。
世界にはいろいろな王者がいますが、日本の女子選手の最良のお手本になるのはこのジェシカ・ボップ選手ではないかと思います。日本選手に一番多い軽量級で、身長も日本選手の標準以下。それでいてこのスピードとパワー、充実した体力、そして技術の確かさ。本当に素晴らしい選手です。
以前にも書いたことがありますが、日本の女子ボクサーに軽量級が多いのは体格的な問題で仕方のないことだとは思いますが、総じて筋肉量も少ないのは問題だと思います。細い手足、薄い背中、青白い顔をした選手を見るたびに減量がキツ過ぎるのではないか、階級が体格に合っていないのではないかと心配です。
基本的に減量は体に良いことではありませんし、筋肉量の貧弱な選手は打ち合いでも不利。打たれた時のダメージも大きいでしょう。
153センチのボップ選手がライトフライ級でこの体を実現しているのですから、同じ程度の体格の日本選手も彼女のようなフィジカルを獲得出来ない理由はないでしょう。
実際、同じ日本人であっても、一般的に女子ボクサーよりも女子キックの選手のほうがフィジカルで上回っている場合がありますし、パンチ力もあるように思います。
日本の女子ボクサーが細すぎるのは、減量神話がいまだに力を持ち過ぎているからではないでしょうか。
ボップ選手のような体になったら現在の階級を維持出来ないという人は、上の階級に行くのもありだと思います。以前に比べてだいぶ技術的には改善されつつある日本の女子ボクシングではありますが、パワーの面にももっと真剣に取り組んでほしいと思います。
WBOライトフライ級タイトルマッチ 10回戦
○王者 ジェシカ・ボップ(アルゼンチン)
TKO 7回
×挑戦者 マリソール・ミランダ(アメリカ/プエルトリコ)
ジェシカ・ボップ選手がドクターストップTKOで勝利。
この試合の結果、両者の戦績は以下のようになります。
ジェシカ・ボップ(アルゼンチン)22戦22勝10KO
マリソール・ミランダ(アメリカ/プエルトリコ)10戦5勝5敗1KO
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