観客席視点からの立ち技系女子格闘技
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セイフティ・イン・ナンバーズ けれど、結局は、自分を守るのは自分だけ

 英語にセイフティ・イン・ナンバーズという言葉があるそうです。ナンバーズは「大勢の」という意味ですから、大勢の中なら安全、みんなの判断に従えば間違いない、という意味ですね。

 この言葉はまったくその通りだと思います。人は物事を判断するときに過去の経験をもとにします。そして、大勢の人が出した結論が一致しているなら、それは大勢の人の経験から出ていることですから、間違っている可能性は非常に低いのです。だから、自分でどうしたらいいか分からないことは大勢の判断に従えばあんまりヒドイことにはなりません。

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 しかし、それは人々がそれを経験している場合だけの話です。

 大地震が来たあと、人々は指定されていた避難場所に向いました。学校では先生の指示どうりに生徒たちが並んでいました。また、危機感が薄くて避難する人が少ない地区ではそれに合わせて自分も避難しないという人も大勢いたようです。

 そして、津波が来た時、たくさんの犠牲者が出ました。

 いま、わたしたちは「避難所や校庭ではなくて一刻も早く高いところに逃げるべきだった」と言えますが、多くの人はそうは考えなかったのです。それは、だれもあんな大きな津波を経験していなかったからです。わたしたちだってその場にいたら正しい判断は出来なかったでしょう。

 それは、経験してないことでは、人々の判断は正しく機能しないからです。そんな時には、まわりに合わせていたら自分も危ない目に遭うのです。

 先日、放射能関係のページを見ていたら「放射能が危険と言うやつらはいったい何を食べてるんだ?」という書き込みがありました。

 もちろん、西日本か外国産の食品です。それしか選択肢はありません。考えなくても分かります。

 でも、この書き込みの人はそんな簡単なことにも気が付いていないようです。

 たぶん、この人のまわりには放射能の危険性を理解する人がひとりもいないんですね。だから、気を付けている人の存在が不思議だろうし、信じられないのでしょう。危険でもないものを「危険、危険」と騒ぐ変な人にしか見えないのかもしれません。

 知り合いの奥さんが、ご近所の人に「汚染されていない食べ物はどこで買っているの?」と聞いたら「あーら、そんなもの気にしてないわよ!安ければなんでも買うわよ!」という答ばかりだったそうです。

 ところが、その奥さんの子供が通っている学校(住所から離れている地区)の奥さん仲間はほとんど全員が食べ物に気を使っているのでした。ちょっと聞いただけで「この店がいいわ」「あそこで売ってるわ」といろいろ情報が集まるらしいです。

 少し場所が違うだけで、そこの人たちの意識は全然違うんですね。

 たとえ、あなたのまわりの人たちが「放射能平気」と言っていても、そんな人たちばかりではないのです。

 原子力発電所の爆発や巨大津波はいままで誰も経験しませんでした。だから、人々の判断が正しいという根拠はありません。

 こういう場合はまわりの人はあてにせず、自分で答えを出すしかありません

 「原発は安全」「爆発しない」と言っていた人たちが、いまでは「食べても安全」と言っていますね。

 それを信じたい人は自分の責任で信じればいいと思います。

コメント

  1. queens of the ring より:

    えーと、本文では書きませんでしたが、政府は「セシウム検査対象」食品をわずか数十品目しか指定していませんので、ほとんどの食品は無検査で流通OKなんです。知ってましたか?

    また最近、野生の鹿やイノシシの料理がおいしいという記事がメディアに多いですね。おフランス語でジビエと言うらしいんですが、これがかなりヤバイです。
    家畜なら水と飼料を安全に管理すれば放射能被害も防げるでしょう。しかし、野生の動物は何を食べてるか分かりません。ですからめちゃくちゃ汚染された鹿肉、猪肉がけっこう見つかっています。
    『ジビエ 出荷制限』で検索すれば出て来ますが、汚染地区ではジビエの供給をあきらめた自治体も多いです。普通に考えて東日本産のジビエは駄目でしょうね。
    安全と信じたい人は自己責任で信じてください。

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