観客席視点からの立ち技系女子格闘技
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プレイバック! 陣内まどか VS 高橋藍 J-GIRLS 2014 ~The shining wild angels~2nd~ キックボクシング女子

 Kick Boxing

2014年6月22日(日)東京 新宿FACE
J-NETWORK『J-GIRLS 2014 ~The shining wild angels~ 2nd』

55kg契約 2分3R(延長1R)
陣内まどか じんないまどか(エスジム)
VS
高橋藍 たかはしあい(シーザー)

Madoka Jin-nai
 本日は本年6月22日におこなわれた陣内まどか選手と高橋藍選手の一戦を振り返ります。ところは新宿FACE、J-GIRLSルールでのワンマッチです。

 赤コーナーはJ-GIRLSバンタム級王者の陣内まどか選手。ホームのリングということになりますが、彼女には、手数や押しの強さが評価の基準とされるJ-GIRLSルールよりも、技の質を競うムエタイルールのほうが向いている印象があります。

Ai Takahashi
 青コーナーはシュートボクシングからの刺客、高橋藍選手。組んで良し、打撃良しの実力派ですが、組み技禁止のJ-GIRLSルールでは果たしてどんな戦いを見せてくれるでしょうか。


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 第1ラウンド 陣内選手は試合前に語っていたとおりに自身の得意技であるキックで勝負を挑むかまえ。

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 高橋選手の主武器とも言える踏み込みながらの左ストレートは、その距離が陣内選手の回し蹴りと同じ距離でもあります。この距離をどちらが制するかでその後の展開が有利にも不利にもなるわけですが、それを分かっている陣内選手は矢継ぎ早に左右の蹴りを連射して高橋選手の左ストレートを打たせません。

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 さらには前蹴りで突き放し自分のペースを守ります。陣内選手なかなかの滑り出し。

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 第2ラウンド 高橋選手は陣内選手の蹴りの打ち終わりに右ストレート。これを警戒していた陣内選手はスウェイでかわします。

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 高橋選手は右ハイキックを飛ばしますが、これも陣内選手はスウェイバックで回避。ムエタイ流のディフェンススキルが光ります。

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 陣内選手は前蹴りとローキック…

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 さらにトレードマークの右ミドルの連射で攻勢。

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 左ストレートの距離を押さえられている高橋選手はの右ストレートで活路を開きたいところですが、惜しいところでジャストミートしません。

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 第3ラウンド 蹴りの分厚い弾幕が陣内選手の生命線ですが…

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 陣内選手の動きを読んでしだいに精度を増して来る高橋選手の右。

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 陣内もパンチで応戦し、白熱の度合いを増すリング上。

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 以前はどことなく攻めに淡白な印象があった陣内選手ですが、この日の彼女は違いました。最終ラウンドになってもミドルキックの数とパワーは落ちることなく、連射に次ぐ連射で高橋選手のボディーを蹴りまくります。

 規定の3ラウンドを終えての判定はジャッジが三者三様に分かれる1-1のドロー。

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 試合は1ラウンドのみで勝敗を決する延長戦に突入。ここでの手数と前進力が勝利へのカギですが、どちらからともなくからみあってブレイクになる場面が増えます。

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 高橋選手は相手のキックと刺し違える覚悟の右ストレート。

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 とにかく優勢を取らなければならない延長ラウンドでは、後ろ重心の蹴り技よりも前進しながら出せるのパンチが有利。陣内選手は後退を続け、そしてロープを背負う場面も。さすがに疲れが見えます。

高橋藍選手
 延長判定は2-1で高橋藍選手の勝利。シュートボクシング名物とも言える延長、再延長を大事な試合で経験して来た高橋選手のキャリアが、この日の勝利をもぎとりました。相手の抵抗が予想以上に執拗でもなんとかしてねじ伏せる、そんな戦い方を見せてもらいました。

 陣内まどか選手にとっては悔しい敗戦ですが、連続キックをこんなに放ち続けた運動量と執念には敬服です。負けは負けではありますが、どちらがプランどうりにファイト出来たかと言えば陣内選手のほうかもしれません。とにかく善戦でした。陣内選手で気になったのは、ミドルをすっと蹴らずに起点で一拍置くクセが残っていることくらいでしょうか。ひとつの試合でここまで燃焼した経験は彼女をさらに大きくすると思います。

jpeg
55kg契約 2分3R(延長1R)
×陣内まどか じんないまどか(エスジム/J-girlバンタム級王者)
延長判定 1-2
○高橋藍 たかはしあい(シーザー)
高橋藍選手が延長判定で勝利
(本戦は1-1のドロー)
(第1ラウンドに陣内選手は掴んでのヒザでイエロー1)

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コメント

  1. 北国の男 より:

    好勝負だっただけにプレイバックは嬉しいです。
    しかもJ-GIRLSの中継がなくなってしまったから尚更。

    高橋選手、SBの女子選手としてはRENA選手に次ぐ2番手みたいな地位にあるだけに、組技なしのJ-GIRLSルールでの勝利は彼女の強さをアピールできたのではないでしょうか。
    陣内選手、この敗戦は辛いでしょうが、ぜひとも巻き返していただきたいものです。
    ちなみに、ジャッジのひとりが陣内選手有利とした判定が読み上げられたら「えー?」の声が上がりましたが、SBの皆さんでしょうね。

  2. queens of the ring より:

    >北国の男さん
    遅いアップでごめんなさい。
    この試合、陣内選手がキック主体でいくと事前に予告していましたが、高橋選手の得意とするパンチにキックでどこまで対抗出来るか気になっていました。パンチのほうが速さでもスタミナでもキックに比べれば有利ですから。それを予告どうリキック中心で延長にまで持ち込んだのですから立派だと思います。しかし、勝つための戦略としては「?」が付きます。キッカーとしての意地は充分に伝わってきましたけど。いろんな意味で、面白い選手です。

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