MuayThai
2016年8月12日(金)タイ バンコク サイアムディスカバリー特設会場
Women’s Muay Thai World Championships III 2016
第5試合 48kg契約 2分5R
ゲーウター(タイ)赤コーナー
VS
アリエナ(アルゼンチン)青コーナー
ゲーウター選手は鋭いキックと巧みな組み技を駆使するタイの若手実力派選手。この日の対戦相手は昨年リトルタイガー選手に土を付けたプンサイアーム選手となっていて、新世代のタイの若手対決として期待されていましたが・・・どういうわけか、急遽アリエナ選手に差し替えに。
この日、現地でカード変更を知ったQRは少々ガッカリしたのですが、このアリエナ選手、なかなかあなどれない相手でした。
だって、こーんなパンチ打ってきますからね。かすっただけでもヤバイっすよ。
しかも、試合中、音楽に合わせて肩やヒザを動かしているリズムがすごく速いんです。アリエナ選手もゲーウター選手もどっちも速い。こういう人の反応速度はハンパ無いですね。
両選手もとも、相手がシュートレンジに入って来る瞬間にパッと対応してます。
ゲーウター選手はとても良くディフェンスしていて攻撃をもらってないし、アリエナ選手もここまで前体重にしてるわりには次の動きへのつなぎが速いです。
第2ラウンドにはアリエナ選手がガンガン出て来てゲーウター選手危うしの印象なんだけど、致命打はしっかり回避しているようです。
第3ラウンドになるとゲーウター選手が蹴りとヒザを矢継ぎ早に繰り出して攻勢に出ますが・・・
アリエナ選手がスキを見せず、突破口が見い出せないまま3ラウンド後半は一旦ペースダウン。
しかし、ゲーウター選手は決して蹴りとヒザをあきらめたわけではなく、出すべきタイミングには必ず出しています。蹴りの連射も「タン、タン」というリズムではなくて「タ、タン」とつなげるのが彼女の良さ。
ムエタイでは蹴りに比べてパンチのポイントはかなり低いとは言っても、試合後半になってもまったくおさまらないアリエナ選手のパンチの嵐は、一定の評価を受けるでしょう。
しかし、豪腕パンチに比べればいかにも地味ではありますが、ゲーウター選手のヒザ蹴りも相手の速い動きにしだいにアジャストして来ている印象。
試合も終盤に突入。アリエナ選手がバックハンドを見せると、ゲーウター選手はバックキックにトライ。
しかし、ともに命中はならず、このままいけばドローか、アリエナ選手の僅差判定勝ちかという空気が漂って来た第5ラウンド後半・・・
攻めに出ようとしたアリエナ選手のアゴをめがけてゲーウター選手が右ハイを振り抜くと
これがキレイに決まってアリエナ選手ダウン。すぐに立ち上がりますがカウントはエイト。リスタート直後に時間が来て試合終了。
自分の能力を信じ、最後までキックの距離とタイミングを探し求めたゲーウター選手の執念が勝因だと思います。アリエナ選手はあれだけ大振りしながらもスキが小さかったですから、ゲーウター選手ほどの人でも難易度の高い試合だったと思います。両者ともナイスファイトです。
第5試合 48kg契約 2分5R
◯ゲーウター(タイ)赤コーナー
判定
×アリエナ(アルゼンチン)青コーナー
ゲーウター選手の判定勝利
(アリエナ選手は第5ラウンドにダウン1)
-48kg MuayThai 5x2m
Kaewta(Thai) vs Aliena(Argentina)
WINNER Kaewta by decision
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