むかしの話ですが、RCサクセションのアルバムが発売中止になって、タイマーズが生まれるころ、発売できるのかどうかもわからないそのテープのコピーを友達から入手出来たんだけど、自分たちだけで聞いているのももったいないので、行きつけの美容院のおねえさんが清志郎さんのファンだったのを思い出して渡しました。
しかし、後日、お店に行ったら「このあいだはありがとう」と言うだけで、その話題したくないみたいで。なんか、困ったような顔をしていました(苦笑)。
一般のファンのひとの清志郎さんへのイメージは「明るく、エッチで、面白い人」みたいな感じでしたから、あの内容には引いちゃったんでしょう。でも、清志郎さんは本気だったんです。そうじゃなかったら、あんなに命かけません。
「日本も核兵器を持つべきだ」ってマジで言ってるひとは、どんなものだかわかってないんでしょう。広島、長崎で何が起きたかわかってないんでしょう。
ハリウッド映画に出てくる核兵器は単なる「大きな爆弾」って感じの描かれ方がほとんどだけど、現実は、その爆発のあとの「核汚染」が長く尾をひくんですよ。
放射線障害っていう、どうにも手当が出来ない後遺症が出て、それで死んだり、まともに生活が出来なくなる。
原爆の投下直後には、髪の毛が抜け、体のあちこちから出血し、血を吐いたり、舌が腫れ上がって口が閉じれなくなったり、精神がおかしくなったり、ありとあらゆる奇怪な症状が出る。それは放射線が人体の設計図である遺伝子の情報を破壊してしまうため。それで人体がまともな状態ではなくなるのです。
遺伝子情報の破壊は、被爆直後を生き抜いたとしても、何十年たっても、ガンや免疫不全などで人々にその被害を与え続けます。破壊された遺伝子はもとに戻りません。
核兵器の原料はプルトニウムです。プルトニウムは自然には存在しませんが、原子力発電の副産物として原発から大量に手に入ります。
そのためなのかどうか、「日本も核兵器を持つべきだ」と言うひとたちは例外なく原発容認派のようです。
でも、彼らは、核の汚染でひとがどのくらい苦しむのか、わかっていません。わかりたくないのでしょう。
発電所から出るゴミをどう処理するのか、その方法が開発できず、とりあえずどこかに埋めようとしていることなど聞きたくもないでしょう。
広島、長崎では原爆投下から10年ぐらい経ってから、深刻な放射線障害が出ました。福島の汚染の後遺障害もたぶんそのくらいから本格化すると予想されています。
「国土を守るためには核兵器が必要だ」と言いながら、国土のあちこちで解決できない放射能のゴミを大量に作ってどうするんですか?
そのゴミを日本の国土に埋めるんですか?
清志郎さんが歌っているとおり、核兵器と原発は同じようなものなんです。どっちも人と国土を汚染し、もとに戻すことは出来ないんです。
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