観客席視点からの立ち技系女子格闘技
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ガールズ・ムエタイ USA 『リング・ガールズ』&『ファイト・ガールズ』

 MuayThai

 最初にアメリカにムエタイが伝えられた経緯についてはいろんな説があります。しかし、普及のきっかけは、ジークンドーの最高師範であるダニー・イノサント氏(ブルース・リー氏とともにジークンドーを完成させたフィリピンの武道家)が、最強の格闘技としてムエタイをアメリカ各地で70年代から積極的に紹介したことだったと言われています。

 その後、タイ出身のムエタイ指導者マスター・トディーがやって来ました。彼は、最初はイギリスで道場を開きましたが、のちに、アメリカに進出してラスベガスにスクールを開いたのです。そして、モーリス・スミス選手、デル・アポロ・クック選手など、40人以上のキック/ムエタイのチャンピオンを生み出し、格闘業界では知らない人のない存在になりました。

 マスター・トディーは女子選手の育成にも熱心で、リサ・ハワース選手や、ブリジット・ライリー選手など、女子キックの歴史に名を残すチャンピオンが彼の教えを受けています。

 そのマスター・トディーが、女子選手を鍛えてタイに送り込み、ヒジ、ヒザありの完全ムエタイ・ルールで戦わせるドキュメンタリー番組が、2005年に放送されました。それが『リング・ガールズ』です。

 『リング・ガールズ』は、試合のシーンに妙な効果音がついているなどのテレビ的な演出がちょっといただけませんが、リサ・キング選手、ラターシャ・マルゾーラ選手などの存在感と、ジーナ・カラーノ選手のブチ切れたファイトぶりが話題になり、一応の成功を得ました。

 『リング・ガールズ』の翌2006年には、リサ・キング選手やジーナ・カラーノ選手の妹分を発掘するという企画の『ファイト・ガールズ』が作られました。

 全米から集められた10人のムエタイ・ガールが、リサ・キング選手やジーナ・カラーノ選手の指導のもと、ラスベガスのプール付き豪華マンション『ファイト・ガールズ・ハウス』で合宿をします。そして、マスター・トディーのジムでトレーニングを受け、お互いが戦って勝ち残った5人がタイに遠征に行くという内容でした。

 このふたつの女子ムエタイ番組から飛び出したスターがジーナ・カラーノ選手です。彼女は2008年には、人気番組『アメリカン・グラディエイターズ』のレギュラーもつとめています。

 しかし、彼女がいまプロ格闘家として脚光を浴びているリングは、ムエタイではなくて総合格闘技だというのは、なんとも皮肉な事実。

 ムエタイの技術が総合格闘技でも十分に有効であることの証明とも言えますが、ムエタイ選手はムエタイで見たいというのが正直なところですネ・・・。

qbar

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