Boxing
2009年8月23日(日) 大阪・よみうり文化ホール
WBAミニマム級タイトルマッチ 10回戦
王者 多田悦子(フュチュール)
vs
挑戦者 ヤニー・ゴーギアットジム(タイ)
WBAミニマム級王者多田悦子選手の、初めてのタイトル防衛戦が決定しました。
挑戦者のヤニー・ゴーギアットジム選手(タイ)は、世界的には無名で、ランキングにさえ入っていない選手(WBAランキング)ですが、PABAパンアジアボクシング協会ミニマム級王者という肩書きがあるので、どうやらそれでWBA世界王者に挑戦出来るという理屈らしいです。
現在、JBC(日本ボクシングコミッション)さんが公式に認める世界王座はWBCとWBAのふたつだけ、アジア王座はWBC系列のOPBFひとつだけで、PABAは非公認です。
しかし、JBCさんが認めていなくても、PABAパンアジア王座は公式なWBA系列王座です。
ちなみに、OPBF東洋太平洋(WBC系列)とPABAパンアジア(WBA系列)は、どちらも昨年から女子王座の認定をはじめたばかりで、まだまだランキングも充実していませんし、女子チャンピオンも一人か二人しかいません。しかし、OPBFよりもPABAのほうが圧倒的に加盟国が多いのです。
アジアにはOPBFとPABAのほかにも、WBC系列のABCOという組織(JBCさん非加盟)があって、この3つのアジアの団体に、タイはすべて加盟しています。
ボクシングの世界王座は、いまさら言うまでもなく、世界ランキング上位の選手同士で争われるものです。しかし、アジアの女子ボクシングの現状は、それとはかなりかけ離れていますね。
タイのジムは、この数ヶ月の間に女子の暫定世界王者二人を作ったのをはじめとして、女子インターナショナル王者や、各団体の女子アジア王者も次々に作っています。
ランキングをコツコツ積み上げるのではなく、いきなり暫定世界王者やインターナショナル王者やアジア王者を取らせて、それを足がかりに世界チャンピオンにぶつけ、うまくいったらもうけもの、うまくいかなくても世界戦経験者という肩書きにはなる、だから、どっちにしろ商売が出来るということですね。
商業的にはそれでいいのかもしれませんけど、こんな調子では、女子ボクシングの権威なんて上がるどころか、どんどん下がる一方、かな。
WBAミニマム(ミニフライ)級王者
多田悦子 ただえつこ(フュチュール)5戦5勝2KO
WBAノーランク
PABAミニマム(ミニフライ)級王者
ヤニー・ゴーギアットジム(タイ) 戦績不明
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