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女子ボクシング いよいよ7月3日 風神ライカ選手をベガスで迎え撃つWBA王者レイラ・マッカーター選手とは

 Boxing

レイラ・マッカーター カリフォルニア生まれ(1979年)のレイラ・マッカーター選手は、8才の頃から空手、カンフー、柔道を始めるほどの武術大好き少女で、十代の後半には、当然のようにキックボクシングのリングに上がるようになっていました。

 その後、ボクシングの試合にもトライし、1998年にプロとしてデビュー。ボクシングスターを目指しますが、最初の6試合の戦績は1勝4敗1引き分けとパッとせず、2000年には試合に呼ばれてやって来たラスベガスで対戦相手に試合をすっぽかされ、プロモーターにファイトマネーを踏み倒されるという災難に…。

 しかし、現地のボクシングジムがマッカーター選手の才能を見抜き、プロとしてのトレーニングを受けられることになります。ここから事態は好転し、7試合目からは順調に勝ち星を重ね、波に乗ったマッカーター選手は次々に試合をこなしてハイペースでプロとしての経験を積み上げます。

 2002年には、4月に東京でライカ選手と8回戦を判定で勝ち、7月にはラスベガスのアラジン(現プラネット・ハリウッド)で菊川未紀選手と4回戦で判定勝ちなど、この年だけで実に9試合を経験。

 また、1ラウンドが2分ではなく、男子と同じように3分で戦えばもっといいものを見せられる、と考えるマッカーター選手は、女子の試合でも3分制が公認されるように積極的に働きかけ、ネバダ州のコミッションや、WBAやGBUは、彼女の主張を全面的に認めました。

 このため、彼女の地元、ネバダ州ラスベガスでやる試合は、2006年秋から彼女の試合はすべて3分制になっています(今回は日本の関係機関からのクレームで2分制にされました)。そして2007年1月におこなわれたWBA/GBUライト級タイトルマッチは、女子ボクシングで初の3分12ラウンドが実施され、マッカーター選手がTKOで王者となっています(その後、GBUは一度陥落しましたが奪還)。


動画は2008年1月の対シンディ・セラノ6回戦

 マッカーター選手は、基本的にアウトボクシングの人で、相手のタイミングを潰すことを第一とする戦術と、どんな相手にも対応できる高いスキルが魅力。相手にボクシングをさせないボクシング、と言うか、クリンチなども巧みに使う、インサイドワークの効いた通好みの選手です。

 地元の試合では「レイラ、レイラ」の大声援が響き、彼女の試合が終わると、観客の三分の一が男子のメインを見ないで帰ってしまうことも。ボクシングの聖地ラスベガスの地元ファンから絶大な人気があります。

 勝率6割、KO率1割4分という数字は、世界王者として決して高くは有りませんが、メリッサ・ヘルナンデス選手、べリンダ・ララクエンテ選手、メリー・ジョー・サンダース選手、チベール・ホールバック選手、ジェリーナ(エレーナ)・マジョナビッチ選手などの一流選手と好んで戦い、そのファイト内容の良さが彼女の評価を高めています。

 現在のマッカーター選手は、ここしばらく負け無しの8連勝中。しかし、最近は、法律関係の勉強のために長いあいだ試合からはなれていて、今回の対風神ライカ戦は実に11カ月ぶりのファイト。

 その間にライカ選手は、サクラート選手、ゲルーラ選手と死闘を演じて経験値を積み、渡米してメリッサ・ヘルナンデス選手、べリンダ・ララクエンテ選手らとの練習でスキルアップもはかりました。勝率7割5部、KO率は2割5分と、いずれもマッカーター選手を上回るライカ選手。

 試合当日に、どちらの選手のコンディションが良いのか悪いのかは、フタを開けてみなければわかりません。マッカーター選手の機動性か、ライカ選手のパンチ力か、これは面白い試合になりそうです。

 また、ラスベガスのスポーツといえば、当然、賭け(スポーツ・ブック)の対象になります。試合の開かれるホテルで現金が賭けられるわけですが、ふたりにどんなオッズ(倍率)が付くのか楽しみです。日本では有り得ないこんなことも、向こうでは当たり前なんですね。

WBA/GBUライト級王者
レイラ・マッカーター 49戦31勝13敗5分7KO

元WIBAライト級王者
風神ライカ 24戦18勝5敗1分6KO
(戦績はJBC公認以前からのものです)

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