Boxing
ライカ選手が東洋太平洋ライト級のベルトを獲得し次は再び世界への声もあるようですが、この階級の世界のベルトは現在、WBCがアン・マリー・サクラート選手、WBAがレイラ・マッカーター選手というふたりのアメリカ人選手の手にあります。しかし、アメリカ国内での女子ボクシング人気の低迷の影響か、ふたりともことしはまだ一度の試合もなく、いまのところその予定も無いようです。
その沈滞ムードのアメリカを出し抜いて世界のトップになろうと狙っているのがアルゼンチンのエリカ・ファリアス選手(26才)。彼女はまだデビュー以来1年ちょっとのキャリアしかありませんが、次々と休み無しで試合をこなして全勝ロードを快走中。
エリカ・ファリアス(黒のコスチューム)VS ニコル・ウッズ
2010年9月17日(金)アルゼンチン ブエノスアイレス
WBCライト級暫定王座防衛戦
○暫定王者 エリカ・ファリアス(アルゼンチン)
2回 TKO
×挑戦者 ニコル・ウッズ(アメリカ)
エリカ・ファリアス選手がTKOで勝利。
大スターマルセラ・アクーニャ選手の引退が秒読みに入ったアルゼンチンボクシング界では次のスターとしてファリアス選手をプッシュしており、その期待に応えて彼女は今年5月にWBCライト級暫定王座を獲得。さらに今月は動画でご覧いただいたように同暫定王座の防衛にも成功。今まさに波に乗ろうとしている感じ。
サクラート選手やマッカーター選手と比較すればいろんな面でまだまだかもしれませんが、ファリアス選手の勢いには何を引き起こすか分からない可能性があります。
今後、ファリアス選手は順当にWBCサクラート選手との正規/暫定王座統一戦となるのか、あるいはWBAマッカーター選手への挑戦となるのでしょうか?
OPBF同級の実力者エリン・マクゴーワン選手(オーストラリア)やローラ・サパーステイン選手(オーストラリア)も当然、東洋と世界のベルトへの挑戦を視野に入れているでしょう。
このところ静かだった女子ライト級戦線に、王座争奪の嵐が近づいてきているようです。
この試合の結果、両選手の戦績は以下のようになります。
エリカ・ファリアス(アルゼンチン)9戦9勝5KO
ニコル・ウッズ(アメリカ)19戦11勝7敗3KO
コメント
今日は ご無沙汰しております 米国のライト級王者でさえ試合枯れですか 男でも1年以上 試合無しの王者がいるし ましてや女子重量級の世界戦は余り聞きませんもんね しかし 失礼ですが 私は その状況がわかってて挑戦するのは問題だとおもいます たとえば年1度の防衛戦て誰が関心を持つでしょうか?JBCが認めてなかった頃とは違うんですから 業界全体で熟考して欲しいです 小関を除く3人の王者にWBA WBC統一戦の話がないのは淋しいですよね なんの為の富樫VS
多田戦だったのか 管理人さんに質問なんですが海外でのWBA WBC女子王者の評価は古参団体の女子王者に比べてどうなんでしょうか?
サクラート選手はここ2、3年は国外での試合が続いてアメリカで試合をしていなかったので本国の流れから外れちゃったのかなという気がします。マッカーター選手は学業で休業しているうちに人気のピークが過ぎちゃったのかもしれません。
>年1度の防衛戦て誰が関心を持つでしょうか? そのとおりですね。継続的にいい試合を見せていないとお客は来ませんし、プロモーターも試合を組んでくれないわけですよね。
日本では人気のない王者でも所属ジムが試合を組んでくれますが、アメリカでは所属ジムとプロモーターは別なのでビジネスにならない試合は組まれないからそのへんは厳しいでしょう。これはふたりがWBC、WBAの選手だから人気が無いということではなくて、たまたまふたりそろってビジネスチャンスを逃してこの階級の人気が落ちたということだと思います。
逆に言えば、スージー・ケンティキアン選手や、アナ・マリア・トレス選手やジェシカ・ボップ選手は、ボクシングの強さだけではなくてビジネス的なアピールでも成功してきた人なわけでプロの鑑ですね。ライト級にはファリアス選手以外にも、ドイツのハラビ選手やオーストラリアのマクゴーワン選手、フランスのラマール選手もいるので人気復活の可能性はあるのではないでしょうか。