観客席視点からの立ち技系女子格闘技
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あなたもジャッジだ ボクシングの試合をどう見るか

 Boxing

あなたもジャッジだ ボクシングはふたりの人間がリング上で殴り合うだけの大変シンプルなスポーツです。両者が打ったりかわしたりして、相手を打ち倒したほうが勝ちです。

 相手を倒せなかった場合は判定になります。この判定についてよく知っていないと、ボクシングは本当には楽しめません。

 ボクシングのジャッジ(審判員)がどういう基準で試合に点数をつけているのかということについて、実際的に説明してくれている本(というよりはパンフレットですが)としては、トム・カズマレックという人が書いた『あなたもジャッジだ』があります。これはジョー小泉さんの親切な訳によってすごく分かりやすい日本語版が出ています。

box77 この本では一般のファンとジャッジでは試合の見方がどう違うのかということが書かれているんですけど、まず、ジャッジはふたりの選手のどちらかを見るのではなくて、ふたりの中間地点を見るのだそうです。そうすると、どちらの選手がどれだけパンチを出しているのかが分かりやすいんですね。

 また、わたしたち普通のファンはラウンドが終わったあとに「えーと、いまのはどうだったかな?」と思い出しながらポイントをつけたりしがちですが、ジャッジの人はラウンド中につねにポイントを計算しているんですね。「いま赤が打ったからリード… でも打ち返されたからまたドローにもどった」というふうに。これであいまいな記憶にたよらずに採点出来るわけです。

 こんどちょっと時間があったらジャッジになったつもりで採点の練習をしてみてください。まず、自分の好き嫌いが入らないように、知らない選手同士の試合の動画などを用意します。そして、お客さんの歓声や実況の言葉などに影響されないように音量を絞ります。そうしてふたりの選手の中間地点に視線を置いて両者のパンチをカウントしながら試合を見ましょう。

 これを数試合やっただけでずいぶん見方が変わります。いろいろ面白い発見がありますよ。ジャッジのひとって正確に見ているんだなあ、すごいなあと思うこともありますし、ジャッジのひとも人間だからお客さんの歓声に影響されることもあるんだなあ、なんてこともあります。

 でも、ボクシングの採点はいくら練習したってほかの人と同じになるものではありません。プロのジャッジもそれぞれ違う採点を出すのが普通ですし、だからこそ3人のジャッジを置いているのです。これがボクシングの面白さであり、奥の深さと言われるものなんですね。

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