Shoot Boxing
2013年6月23日(日)東京 後楽園ホール
SHOOT BOXING 2013 act.3
51kg契約 エキスパートクラス 3分3R 延長無制限
ロレーナ・クライン(オランダ)
VS
V.V.Mei(フリー)
赤コーナーはV.V.Mei選手。昨年のGirls S-Cupで見る者すべてに衝撃を与えたあの “野獣ファイト” を演じた両者が再び同じリングに立ちます。
第1ラウンド ロレーナ・クライン選手は最初からパワー全開の攻め。
電光石火のバックドロップ。これが完全に決まってシュートポイント2。投げを得意とするMei選手を、昨年の対決でくらった投げのお返しとばかりに投げ返したクライン選手の見事な一撃。後楽園ホールがどーっと沸きます。
先手を許したMei選手はクライン選手のキックやヒザ攻撃をキャッチしようという動き。そこを糸口として投げまで持っていけたら勝負を振り出しに戻すことも可能でしょう。
しかし、Mei選手の投げは厳重に警戒されていていいカタチに持っていってもパワーで押し潰されてしまいます。
第2ラウンド 打撃で接近して組み付くMei選手ですがクライン選手は重心をコントロールしてディフェンス。
激しい打撃に高角度の飛びヒザ蹴りを織りまぜるクライン選手ですが、
両者一歩もゆずらぬ打撃戦は距離が詰まっていったんレフリーブレイク。
突然、クライン選手が苦痛に顔をゆがめてリングにヒザをつきました。どうやら空足(からあし)を踏んだらしく、足首を痛めてしまった模様。
ここで平直行レフリーがクライン選手のダウンを宣告。抗議するクライン選手ですが聞き入れられるはずもありません。
ダウンは2ポイントの減点ですから、第1ラウンドに投げで得たシュートポイントが完全にチャラになった計算です。
シュートボクシングのルールでは「攻撃を受けて立てない状態」をダウンと規定していますが、今回のクライン選手の場合がそれに当たるかどうかは意見が分かれるかも知れません。
今回はたしかにダウンの直前には攻撃はありませんでした。 が、ローキックなどの攻撃の効果が時間差を置いて出たのか、クライン選手が自分で足をひねってしまったのかの判断は非常にむずかしく、試合中にキャンパスに膝を付いてしまった以上、レフリーがダウンを取るのは当然ではないでしょうか。
この直後にラウンド終了。青コーナーに帰るクライン選手は明らかに足を引きずっており、試合がここでストップになってしまいそうな空気が濃厚に漂います。会場がざわついています。
第3ラウンド しかし、野呂田リングドクターの下した判断はゴー。クライン選手は自分に気合いを入れるようにリング上で吠え、四方の観客席をニラミながら「行くぞ!」とアピール。その闘志に応えて沸き上がる場内。
足首が大きく腫れ上がっているにもかかわらず、再び猛攻を開始するクライン選手。痛む足で強く踏み込みながら打撃の嵐で攻め込みます。
パンチとヒザ蹴りによる執拗なアタックがMei選手を押していきますが、
しかし、体格にまさるクライン選手は一撃の重さが違うのも事実。昨年の初対決時と比べると、クライン選手はパワー一辺倒ではなく、しっかりとコントロールしたショットを要所要所で打ち込む巧みさも身に付けたようです。
最後まで疲れを見せないクライン選手の野獣パワーに、Mei選手も精一杯反撃しますが届かず。
これぞプロフェッショナルと言えるふたりの対決はこれで1対1の五分。ふたりのライバルストーリーは、次はどこで交点を迎えるのでしょうか。
51kg契約 エキスパートクラス 3分3R 延長無制限
○ロレーナ・クライン(オランダ)
判定 3-0
×V.V.Mei(フリー)
(後方への投げでロレーナ・クライン選手シュートポイント2)
(第2ラウンドにロレーナ・クライン選手が足をひねって倒れてダウン1)
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