Muay Thai
2013年10月27日(日) 東京 新宿FACE
M-FIGHT ムエローク2013 -3rd-
WPMF日本フライ級タイトルマッチ 2分5R
王者 グレイシャア亜紀(フォルティス渋谷)
VS
挑戦者 いつか(新宿レフティー)
キック選手としてJ-Girls初期の看板を担ったグレイシャア亜紀選手は、その後、安定したテクニックを駆使してWMCインターコンチネンタル王座、WPMF日本王座を獲得、現在はムエタイ軽量級の重要なポジションを占めています。この日もいつものように何人ものダンサーをしたがえてチャンピオンらしさ満点の派手派手な入場。
対するいつか選手は総合から立ち技に転身し、コツコツと評価を高めていくつかのチャンスを得ましたが、結果には結びつかずいまだ無冠。ピーンと張りつめた空気を身にまといながらのリングイン。
ゴングが鳴るといつか選手は挨拶のグローブタッチを省略していきなりパンチとローキックで押し、距離が詰まると躊躇無くヒザ蹴り。相手を倒すことしか考えていないキラーモードで突き進みます。
打ち返そうとするグレイシャア選手を組み技に持ち込んで動きを封じ、ブレイクになってもすぐにまた接近してパンチとローを放ちながら前進。
突進ファイトを身上とする選手は珍しくはありませんが、それを徹底出来る選手となると何人もいないのが現実。しかし、いつか選手はガッシリと鍛え上げられたフィジカルと高度な集中力でそれを可能にするファイター。このまま彼女のパワーが王者の牙城を崩すことが出来るのか否か?
キックとパンチの矢継ぎ早のコンビネーションで攻撃回数を積み上げ、戦闘中に微妙な距離になるとすぐに組み付いて自由を奪ういつか選手の攻めは実に徹底的。打つか、組むかの迷いが一切無く、判断のスピードが速いのがこの日のいつか選手の特徴です。
圧倒されているわけではないものの、自分の流れにはなっていないグレイシャア選手は、前蹴りからそのまま回転バックハンドにつなげる奇襲を繰り出しますが、いつか選手はこれを避けるのではなく、前進して跳ね飛ばすような攻撃的なディフェンス。
ガンガン出て来るいつか選手にカウンターを放つグレイシャア選手。しかし、いつか選手の前進は止まらない。
彼女がメインに使用しているパンチとローの地味なコンボはムエタイルールでの評価は低いかも知れませんが、打撃オンリーにならずに積極的に組み技でも攻めていることは評価の対象になるでしょう。
試合中盤になると、グレイシャア選手も組み技に力を入れ、次第に流れを引き寄せながら、ロングレンジのアッパーやカウンターのハイキック、かと思えば走り込むようにして打ち抜くローキックで会場を沸かせます。
しかし、いつか選手の左右のストレートがガードを突き破って直撃、怒濤のコンビネーションをつなぎ、試合が王者ペースになることを許しません。
王者は最後まで果敢に戦いますが、手数、有効打、組み展開での主導権でいつか選手が上回り、そのまま試合終了。
タイトル獲得の喜びに沸くいつか選手コーナー。単なるラッシュ戦法ではなく、絶え間ないジャブで糸口を作り、スキのないコンビネーションを最後まで出し切り、フットワークでリングを有効に使いつつ、組んでも膠着させずに攻め抜いた、とても完成度の高いアグレッシブファイト。会心の一戦でしたね。
WPMF日本フライ級タイトルマッチ 2分5R
×王者 グレイシャア亜紀(フォルティス渋谷)
判定 0-3
○挑戦者 いつか(新宿レフティー)
いつか選手が判定勝利でWPMF日本フライ級チャンピオンとなりました。
On October 27, 2013 at Shinjuku FACE in Tokyo
Itsuka Leftygym won over Gracyer Aki by UD.
Itsuka became the New WPMF Japan flyweight champion.
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コメント
チーム南部を離れて成長したわね
悲願達成おめでとん
ド金髪にしたのは決意の表れか