観客席視点からの立ち技系女子格闘技
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イマン・バーロー VS ヴェロニカ・ペトリコヴァ エンフュージョン54kg級タイトルマッチ ノーカット動画 キックボクシング女子

 MuayThai

2016年4月23日(土)スロバキア ジリナ

エンフュージョン54kg級タイトルマッチ 2分5R
王者 イマン・バーロー(イギリス)青コーナー
VS
挑戦者 ヴェロニカ・ペトリコヴァ(スロバキア)赤コーナー

 エンフュージョン54kg級のチャンピオン、イマン・バーロー選手がスロバキアで4月におこなった防衛戦の映像をご覧ください。

 バーロー選手は現在23才ながら、すでに90戦をこなしているというタイ人選手も真っ青のキャリアの持ち主。2才半から両親にムエタイを習い、8才からタイで試合をしていた純粋なムエタイ戦士です。この試合までの戦績は82勝5敗3分。その5敗のうちの3つはジュニア時代のもので、大人になってからの黒星は2つのみ。現在の女子ムエタイのトップスターのひとりです。

 対するヴェロニカ・ペトリコヴァ選手は地元スロバキアで赤丸急上昇の選手で、今回は挑戦者ながらも赤コーナー扱い。戦績は16戦12勝4敗。昨年、WAKOの54kg級でヨーロッパ王者となり、この試合の直前の今年4月6日にはWAKO56kg級K1ルールの世界王者になったばかりのまさに絶好調の選手。

 エンフュージョンは柔道風の投げ技も認められた打撃系格闘技で、印象としてはシュートボクシングに一番近いでしょう。バーロー選手にとってはこれが3度目の王座防衛戦。

 試合はご覧のように最初から最後までバーロー選手が徹底的に攻め抜き、3回にはニアダウンを奪い王者の貫禄を示しながらの勝利となりました。

 ローからハイ、それにヒザ蹴りを自由自在に放ち、相手と接触したときには必ず崩しの動作に移行するというバーロー選手の完璧な戦い。素晴らしいですね。

 一方のペトリコヴァ選手は途中もうダメかというピンチにおちいりながらも2分5ラウンドをよく戦い抜きました。

 4ラウンドには効果的なストレートパンチ、最終ラウンドには飛び蹴りを放つなど、最後までプロらしさを見せましたし、動きの質が落ちなかったのはさすがだと思います。

エンフュージョン54kg級タイトルマッチ 2分5R
○王者 イマン・バーロー(イギリス)
判定 3-0
×挑戦者 ヴェロニカ・ペトリコヴァ(スロバキア)
イマン・バーロー選手の判定勝利

 ところで、2013年と2014年は契約中のエンフュージョンでのファイトが非常に多く、本来のムエタイルールの試合から遠ざかっていたバーロー選手 は、2015年からはエンフュージョンの試合だけではなくK1ルールやムエタイの試合を増やす傾向にありましたが、最新ニュースによるとアメリカのムエタイ団体『ライオンファイト』とタイトルマッチの契約を結んだとのこと。

 バーロー選手のライオンファイトのデビュー戦は今年の9月、これが彼女のアメリカ初上陸となります。

 アメリカのムエタイスター、ティファニー・ヴァン・スースト選手と入れ違いでのライオンファイト参戦になるのがなんとも残念ですが、ふたりのスターの軌道がじりじりと近付いている気配は確実に濃くなってまいりました。

 イマン・バーロー対ティファニー・ヴァン・スーストという黄金カードの実現は、そんなに遠くはないかもしれませんね。

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