Boxing
6月13日 アメリカ・ニューメキシコ州で行われた女子ボクシング4大タイトルマッチの結果です。
〈IFBAジュニアミドル級タイトルマッチ〉
ホリー・ホルム○(判定3-0)マリー・ジョー・サンダース×
ゴング前からガチガチの表情のホルム選手。やはりホルム選手といえども、上の階級との激突にはナーバスになるのでしょう。対するサンダース選手は余裕の微笑み。減量して精悍な表情です。
少しずつ間を詰めて重いパンチを叩き込みたいサンダース選手。しかし、下がる相手をとらえきれず、狙い過ぎで手数も少ない。プレッシャーをさけるように下がっては、一気に打ちながら前に出るホルム選手。が、気持ちばかりが先行し軽いパンチ。
いつになくぎこちないホルム選手であったが、中盤過ぎから、離れ際にしつこく打つパンチや、クリンチを振りほどきながらこすり上げるように打つアッパーなど、彼女らしさをとりもどし、8回からは完全にホルムペース。
サンダース選手は最後までホルム選手をとらえきれずに自慢の強打は不発に終わり、判定は全員一致でホルム選手に。
〈IFBAライト級タイトルマッチ〉
チベール・ホールバック○(判定2-1)ジニー・ガーサイド×
レフティの技巧派ガーサイド選手は、ホールバック選手の強打を封じるために、序盤から積極的に前に出て、自分から先に仕掛けます。
ガーサイド選手が前進を続け3回には左のビッグパンチを当てるなど攻勢。ガーサイド選手の圧力は強く、ホールバック選手は警戒ぎみ。4回後半に打ち合いの中からホールバック選手のきれいな右アッパー、右フック。しかし、6回にはガーサイド選手の有効打が目につくなど一進一退。
9回、ガーサイド選手の圧力が弱まったと見るや、ホールバック選手が主導権をとり、10回終盤にはホールバック選手のラッシュが炸裂したところで試合終了。
〈IBAストロー級タイトルマッチ〉
ウェンディ・ロドリゲス○(判定2-1)ホリー・ダナウェイ×
小柄なロドリゲス選手は本来は飛び込んでかき回したいところでしょうが、かなり慎重になっていて手を出しません。反対に、リーチと身長に勝るダナウェイ選手のほうが積極的に前に出るという展開。多彩なパンチがうまさを感じさせます。
1回、2回を積極的に攻めたダナウェイ選手はポイントでリードを奪ったという判断からか、3回からはアウトボクシングにスウィッチ。しかし、アウト一辺倒というわけではなく、相手が打って来たときにはそれ以上を打ちながら押し返すという力強いボクシング。
6回以降、前へ前へと打って出て来たロドリゲス選手。対するダナウェイ選手は、応戦する回数を最小限に減らし、体力を保って逃げ切る作戦か。
終盤はダナウェイ選手も打ち返すが、両者とも決定打のないまま判定へ。ダナウェイ選手がポイントで逃げ切って勝利か。しかし、判定はロドリゲス選手。
〈IFBAジュニアフライ級タイトルマッチ〉
アイリーン・ミヨコ・オルシェウスキ―×(判定0-3)カリーナ・モレノ○
先に仕掛けたのはミヨコ・オルシェウスキ―選手でした。ストレートをボディに、顔面に、打ち分けながら前進。彼女のパンチはかなり重いらしく、じりじりと後退するモレノ選手。
4回にラッシュを仕掛けて攻勢に転じたモレノ選手。その後、何回か攻勢を仕掛け、モレノ選手のフックとオルシェウスキ―選手のストレートが交錯するスリリングな展開。オルシェウスキ―選手は狙いすぎなのか、手数ではモレノ選手。
オルシェウスキ―選手は、10回に前へ出ながらボディフックの連打。相変わらず重く、効果的ながらも、時すでに遅く、判定勝利はモレノ選手に輝きました。
以上、ネットのペイパービューを見ての雑文です。全体を通して見所の多いすばらしい大会だったと思います。いずれ劣らない好勝負でした。このリングでの判定は、前進する選手にポイントが入るように思いました。
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