Boxing
2009年2月16日(月) 後楽園ホール
第353回 ガッツファイティング
第4試合 アトム級 4回戦
○西田久美子(マナベ)
2R TKO
×越石優(山神)
西田久美子TKO勝ち
2人とも右構えですが、少しかがんで上体を振り、大きな右を打ちながら入って来る西田選手と、背中をまっすぐに立ててコンビネーションを組み立てる越石選手は、いかにも好対照。
1回は、いきなりの右をさかんに打って来る西田選手を、右アッパーと返しのフック、細かい連打などで迎え撃つ越石選手。ふたりとも足を使って大きく動きながら、ノークリンチで手を出し合う軽快な滑り出し。両者にこれというヒットがないので、この回は互角です。
2回め開始10秒で西田選手の左フック、続いて右ストレートをもらって、後退する越石選手、必死に手を出してよく踏みとどまります。そして、お返しとばかりに左フックを再三ヒットさせ戦意旺盛。
しかし、ここから一発を狙い始めたのか、越石選手はジャブを忘れ、足を止めて強打するようになり、初回にあったリズムを失います。
2回終了も近い頃、越石選手の右に合わせて西田選手の重そうな右がヒット。このパンチで完全に顔がのけぞったところに左の追い打ちもヒット。レフリーが割って入り、西田選手のTKO勝ち。冷静さを欠いた越石選手を、ベテラン西田選手の豪腕は見逃しませんでした。
しかし、突然、カウントも取らず、選手の目の動きを確認することもなく、急に試合を止めたレフリングには疑問が残ります。ダウンはなく、選手もしっかりしてるのに、いくら何でも早過ぎます。しかも、あと数秒でインターバルというところだったのです。
安全をうんぬんするほどのダメージがなかったのは明らか。海外に行ったらこんなところで試合は止まりません。
こういうレフリングが定着したら、ボクシングではなくて「先にのけぞらせたほうが勝ちゲーム」になってしまいます。この時、リングにいた3人の中で、冷静なのは西田選手だけでした。
なんだかあわてていたレフリーにレッド1枚差し上げます。
両選手の戦績は以下のようになりました。
OPBFアトム級9位
WBCアトム級17位
西田久美子 にしだくみこ(マナベ) 7戦5勝2敗2KO
WBCアトム級13位
越石優 こしいしゆう(山神) 4戦2勝2敗
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コメント
このblogを見て試合の反省点そしてこれからの自分のスタイルについてとても勉強になります。ありがとうございました。
こちらこそ、ナイスファイトをありがとうございました。