Boxing
たぶん、世界で一番有名な女子ボクシング選手は、いまでもレイラ・アリさんでしょう。レイラさんは今から10年前の1999年にデビューして、2007年に世界スーパーミドル級の各団体統一王者のまま引退しました。戦績は24戦全勝でした。
レイラさんは偉大なボクサーだった父親に英才教育を受けていたわけではありません。彼女はモハメド・アリさんの九人の子供の八番目として生まれましたが、両親は彼女が生まれた後に離婚。父親にボクシングを学ぶことはありませんでした。彼女のボクシングの実力は、彼女が自分でつかんだものなのです。
引退前に、アン・ウルフ選手や、ナターシャ・ラゴシーナ選手との試合を望む声がありましたが実現しませんでした。もしも、ウルフ選手との試合が実現していたら、最後まで結果のわからないスーパーファイトになったと思います。でも、ラゴシーナ選手と試合をしたら、判定まで行かないでラゴシーナ選手は負けていたでしょう。レイラ・アリ選手は本物でした。
レイラさんは結婚とともにボクシングを引退しましたが、テレビシリーズ『アメリカン・グラディエーター』(ジーナ・カラーノ選手も出ている人気番組)の司会や、同じく人気番組『ダンシング・ウィズ・スターズ』でダンスの才能を披露するなどしてテレビタレントとしても大成功しています。今回は彼女のプライベートな近況を伝えるビデオをご紹介しましょう。
アメリカンフットボールのスター選手だったダンナのカーティス・コンウェイさんと、赤ちゃんのカーティス・モハメドくんの三人家族でくつろぐレイラさんの最新映像です。レイラさんは現在、主婦業のほかに『妊娠中と出産後のフィットネスの専門家』として、妊産婦さん向けの雑誌に食事の取り方や運動についての記事を書いているそうです(そのわりには動画でのお姿はちょっと太めに見えますが…)。
最後に、現役時代のレイラさんが現役時代の偉大な父親と「対戦」するアディダスの有名なCMをご覧ください。ビデオのなかでのレイラさんのナレーションがとても素晴らしいので日本語訳をつけます。
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不可能という言葉は意見であって、事実ではないのです。
人々は(わたしの父が)ソニー・リストンに勝つのは不可能だと言いました。
リストンはあまりにもパワフルで、たくさんの経験もあるのだから、と。
ザイールでの(世界王者ジョージ・フォアマンとの)試合の時も人々は「戦うな」と言いました。
彼には若さがあるし、あまりにも強いから、アリはやられちまうよ、と。
でも、父は不可能を見つけるたびにそれと戦い、そして勝ったのです。
何回も、何回も…。
人々は、女子はボクシングをするべきでない、と言いますが、わたしは戦います。
あなたはどう思いますか?
イェー、そうでしょう。
戦え、女の子たち、戦うのよ。
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