観客席視点からの立ち技系女子格闘技
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女子アマチュアボクサー 過酷なアドベンチャー番組に挑戦 『ラスト・ウーマン・スタンディング』

 Boxing

 女子ボクシングは2012年ロンドンオリンピックからの正式種目として採用されたとはいえ、それは単なるスタート。本当の戦いはそこから始まります。

 ロンドンでは男子ボクシングが10階級でおこなわれるのに対して、女子は3階級しかありません。今後はこれを5階級、7階級と増やしていく必要がありますが、そのためにはいい競技をしてたくさんの人から支持されることが前提。

 そして、とにかく見てもらわなければならないので、女子ボクサーや女子ボクシングがほかの種目よりも目立つ必要があります。

 どうすれば女子ボクシングが目立つことが出来るでしょうか?

現地の人たちの丸太かつぎリレーに圧倒される5人。中央のキャップをかぶっている人がサッキー選手。

 イギリスのアマチュア女子ウェルター級王者のレスリー・サッキー選手(2008年ヨーロッパ王者)は女子ボクシングを知ってもらうために過酷なテレビシリーズに挑戦しました。BBC制作の『ラスト・ウーマン・スタンディング』です。

 これは『ラスト・マン・スタンディング』という名前で過去2回作られたスポーツ・アドベンチャーの人気シリーズで、今までは男子アスリートだけの参加だったものを、今年は女子に置き換えて制作されました。

 イギリスの各地から選ばれた5人の女子アスリートが、世界の辺境の部族を訪れてそこに伝わるスポーツでお互いに競い合うという内容ですが、現地の人たちとともに一週間生活をしながら異文化の風習や価値観を経験しつつ競技技術を学んでいくという文化的アドベンチャーの要素があります。

 彼女達を待っているのは高地の低酸素、高温、多湿、虫さされ、悪天候、流血の儀式、信じられない食事、そして医療設備のまったくない辺境の地での危険なスポーツへのチャレンジです。

 ほんとうにとんでもない番組ですが、サッキー選手は自分の競技の宣伝のために参加しました。

 2016年のオリンピックから正式採用になる女子ラグビーからも一人の選手が参加しています。

 5人の女子アスリートが挑んだ種目は、アマゾン奥地のレスリング、ブラジルの丸太かつぎ走、フィリピンの棒術、竹のいかだでの海上12キロ競争、インドネシアの水牛レース、メキシコ高地での長距離走。

メキシコの高地で転倒するサッキー選手。

 この6つの過酷な競技の結果、優勝したのはウェイクボード(水上スノボ)のアンナ・キャンベル選手、2位がレスリー・サッキー選手(ボクシング)、3位がジョニ・スワンストン選手(ラグビー)でした。

 優勝したアンナ・キャンベル選手は現在はジュリー・キッチン選手のジムでムエタイのトレーニングにはげんでいるということです。

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