Boxing
先日、女子ボクシング初心者さんという方から「海外の試合の記事ばかりでなく、もっと日本の女子ボクシングの試合記事を書いてください」というメールをいただきました。もちろん、わたしたちも日本の女子ボクシングの試合記事を書きたい気持ちはものすごくあるんです。でも、書きたくても試合がないんです… 。
今現在、日本国内でプロボクサーと呼ばれている女性は80人前後です。そのうち2011年に試合をしている選手は約50人しかいません。
この現在稼働中のボクサー50人のうちで、世界、東洋、ユースなどのチャンピオンが12人います(だいたい4人にひとりのボクサーがチャンピオンです)。
そしてこのチャンピオンたちはベルトの防衛戦以外の試合をしませんから、4回戦、6回戦などの通常の試合は残りの約40人でやることになります。
けれども、この40人がアトム級からライト級までの10階級に散らばっているのですから、階級が合わなくて試合が組めない選手もたくさんいます。
これしか選手がいないのです。東日本ボクシング協会さんのサイトには80人以上の女子ボクサーの一覧がありますが、この中にはライセンスを持っているだけの人、すでに引退を宣言している選手、年齢を理由にJBCさんによってライセンスを取り上げられた選手、年齢規定によってライセンスを拒否されている選手なども含まれているので、実際に国内で試合を出来る選手はもっとずっと少ない人数です。その人数は上に書いたとおりです。
男子でもそうですが、ライセンスを取っても試合をしない人や、1~2試合でやめてしまう選手は多いのです。
その一方で、試合をしたいのにJBCさんの年齢規定でライセンスをもらえない人や、ライセンスを取り上げられてしまう人もいます。キックやムエタイをやっている人にはボクシングライセンスを認めない、という規定もいまだに撤廃されていません。
そろそろこの窮屈な規定を変えないと本当に女子ボクシングが終わってしまう、という声が関係者さんたちの間であがっています。
日本の女子ボクシングを将来につなぐにしても、ここで終わらせるにしても、大きな決断が必要な時です。
今年のうちにいいお話が聞けるようであればいいのですが。
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コメント
JBCが女子ボクシングに手を出して来年でもう四年。状況は一部ジムが自分の都合で勝手に動かしてるだけで一般のジムの選手にとってはちっとも良くならない。
ここまで辛抱していた子たちもそろそろ考えるかもな。来年はライセンス捨てる人が続出するんじゃねえの。
本当に年内にこの業界が決定的な改革でもしない限りは。