Muay Thai
2016年10月30日(日)アルゼンチン ブエノスアイレス
Muay Kard Chuek Fight Night
ムエカッチュアッ 3分3R
ジュリアナ・コスナール(アルゼンチン)青コーナー
VS
アラセリ・フォルネーラ(パラグアイ)赤コーナー
ムエカッチュアッ(ムエカッチュアー)とはグローブをつけない拳で戦うベアナックルのムエタイ。チュアッ(ヒモ)を巻いた拳で戦うという意味です。
グローブをつけないのでパンチによるダウン(つまり脳震盪)が起きる可能性は少なく、脳へのダメージは小さいものの、硬い拳で殴り合うことによる顔面の裂傷や骨折の可能性が大きい試合形式です。
タイやその周辺の国で時々行われることはあっても国際的にはまだマイナーな競技。そのムエカッチュアッをメインにした大会が10月30日アルゼンチンで開催されました。
「ラテンアメリカで最初のムエカッチュアッ・イベント」のキャッチコピーがついた『ムエカッチュアッ・ファイト・ナイトMuay Kard Chuek Fight Night』は全16試合。
そのうち女子はブラジル、ウルグアイなど南米各地からの選手で4試合が組まれましたが、ムエカッチュアッだけではなく通常のムエタイもあったようです。
その中の肝心のムエカッチュアッの試合がこのジュリアナ・コスナール(アルゼンチン)VS アラセリ・フォルネーラ(パラグアイ)戦。同じようなコスチュームなので見分けがつきませんが、小柄な方がコスナール選手。長身がフォルネーラ選手です。階級はおそらく57kg前後。
ベアナックルというと過激な流血ファイトのイメージがありますが、この試合は血を見ることもなく、とても綺麗な技術戦になりました。特にコスナール選手がうまいですね。
ムエカッチュアッは主催者によってルールがいろいろで、流動的な面もあり簡単には言えませんが、なんでもありとか頭突きOKということはなく、技術的にはグローブのないムエタイと考えていいと思います。
ただ、ポイントのバランスがダメージ重視だったり、攻勢に出ている方が評価されたり、とか採点はキックボクシングに近いかもしれません。
ベアナックルの凄惨なイメージばかりが強調されることが多いですが、グローブ着用による深刻な脳へのダメージは無いわけで、スポーツとしてはこの試合形式もアリだと思います。見た目は怖いですけどね。
ムエカッチュアッ 3分3R
○ジュリアナ・コスナール(アルゼンチン)青コーナー
判定
×アラセリ・フォルネーラ(パラグアイ)赤コーナー
ジュリアナ・コスナール選手の判定勝利
関連記事 一般の格闘技ファンのための100の大事なことがら その11 ボクシングのグローブは安全のために導入されたものではない
関連記事 一般の格闘技ファンのための100の大事なことがら その12 ムエタイの判定でパンチのポイントが極端に低いのはなぜ?
コメント