クリスティ・ブレレトン VS メロニー・ヘウヘス　ムエタイ世界タイトルマッチ　結果&ノーカット動画　ムエタイ女子

　Muay Thai

２０１８年２月３日（土）イギリス　ロンドン
Roar Combat League

ロアー・コンバット・リーグ
スーパーバンタム級（５５kg）世界タイトルマッチ　３分５Ｒ
王者　クリスティ・ブレレトン（イギリス）赤コーナー
ＶＳ
挑戦者　メロニー・ヘウヘス（オランダ）青コーナー

　前Ｋｒｕｓｈ女子王者（５０kg）のメロニー・ヘウヘス選手がムエタイの５５kg級世界タイトルに挑戦した２月の試合です。ヘウヘス選手の本来の階級は５２kgなので、クラッシュのときはひとつ落として、今回はひとつ上げての試合ということになります。

　王者のクリスティ・ブレレトン選手の専門はムエタイですが、それ以外のルールにも対応できるなかなかの強豪。なにしろ、あの中国の女王ゴン・ヤンリ選手とＫ１に近い武林風ルールで戦ってアウェイながらスプリットに持ち込んでいる（判定負け）のですから、たいしたものです。

　第１、第２ラウンドは、ほとんど組むシーンはなく、まるでＫ１ルールのような展開。しかし、Ｋ１を得意とするヘウヘス選手が優位ということもなく、ブレレトン選手もきっちり対応して互角の流れ。

　第３ラウンド、ヘウヘス選手が組みからの投げを見せますが、これは腰投げであったためにレフリーから注意を受けます。ムエタイでは相手の体を回転させるなどで重心を崩しての投げが正当なもので、腰や背中に乗せたりの柔道風の投げは禁止です。

　試合の後半戦は王者ブレレトン選手が首相撲からの崩し、ヒジ打ちなどを多用して、一気にムエタイ的に。

　こうなるとほぼ一方的に王者のペース。挑戦者ヘウヘス選手はまともに組むことも出来ずに苦しい展開。第３、第４ラウンドは完全に王者が優位です。

　第５ラウンド開始３０秒、ヘウヘス選手が出てくるところにブレレトン選手がカウンターのヒジ打ち。みるみる大きく腫れ上がるヘウヘス選手の額。

　首相撲が出来ず、ヒジも打てないヘウヘス選手はヘッドロックの体勢から強引に首投げ。しかし、これももちろん反則なのでレフリーからの注意。どうやらヘウヘス選手はまったくルールを把握していないようです。

　というわけで、この試合は王者ブレレトン選手がＫ１的な打ち合いでも互角、ムエタイならハッキリと優位ということを誇示して文句なく判定勝利。スーパーバンタム級世界王座を防衛しました。

　挑戦者のメロニー・ヘウヘス選手はご存知の通りＫ１ルールではムチャクチャ強いですが、それ以外には対応できないので、今回の挑戦ははっきり言って無謀。

　Ｋ１だけやるなら何も文句はありませんが、それ以外のルールにもＫ１のスキルだけで戦おうとするのは厳しく言うとプロとしては問題ありです。ムエタイしかできないのにＫ１ルールに出てくるタイ選手の逆バージョンですね。

　Ｋ１ルールしか出来ないひとはＫ１ルールだけ、ムエタイしか出来ないひとはムエタイだけでやってほしいと思います。

　その点、チャンピオンのクリスティ・ブレレトン選手の、どっちのルールにも適応できる能力は本当に素晴らしいと思います。

　高いレベルで両方を出来る人は、本当は世界でも何人もいませんけどね。Ｋ１とムエタイを掛け持ちすることは、それだけ大変ということです。

ロアー・コンバット・リーグ
スーパーバンタム級（５５kg）世界タイトルマッチ　３分５Ｒ
○王者　クリスティ・ブレレトン（イギリス）赤コーナー
ＶＳ
×挑戦者　メロニー・ヘウヘス（オランダ）青コーナー
クリスティ・ブレレトン選手の判定勝利

February 3rd, 2018 London, UK
Roar Combat League Super-Bantamweight World Title
Muay Thai 5x3m
Christi Brereton vs Mellony Geugjes
Winner Christi Brereton

コメント