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なんでこうなった?在米フランス人 レティシア・コンパーナの戦績 マーレン・エスパーザ VS レティシア・コンパーナ 結果&ノーカット動画 ボクシング女子

 Boxing

Marlen Esparza2018年4月6日(金)アメリカ カリフォルニア州ロサンゼルス

フライ級 2分8回戦
マーレン・エスパーザ(アメリカ)赤
VS
レティシア・コンパーナ(アメリカ)青

 ゴールデンボーイプロモーションさんが売り出し中のオリンピック銅メダリスト、マーレン・エスパーザ選手がプロ5戦めの試合をおこないました。


 相手はプロ7戦めながら、これまで2勝4敗と負け越しているレティシア・コンパーナ選手。要するに噛ませですが、売り出し中の実力派ファイターに噛ませ相手を当てがうのは世界中のボクシングでごく普通にあること。実際、エスパーザ選手のデビューからこれまでの相手は全部負け越し選手でした。

 日本ではほとんどのボクサーがアマチュアの経験も無しにプロデビューするので、最初から数試合は非常に大事な時期で、その頃に噛ませばかりやっていたら成長のチャンスはなくなりますが、アメリカなどのボクシングが盛んな国では何もやったことがないままにいきなりプロデビューというのは少数派。特に最初から大手プロモーターと契約する選手はアマ時代に輝かしい戦果をあげている選手ばかりです。

 ですから、プロの最初の数戦での経験値獲得という意識は薄く、その時期は単に名前を売るためのプロモーション期間という考えから噛ませマッチばかりが組まれるのです。

 それでは噛ませとして使われる選手はどういうひとたちなのかと言えば、売り出しコースの選手とは対照的に、アマの経験が無い、あってもパッとしない、まともなプロモーターと契約できない、プロ戦績不振、という不遇なひとたちです。

 彼ら/彼女らはいくつか負け試合が続いたあとに売り出し中の選手の噛ませ相手としてピックアップされ、その後はずっと勝ち越し選手相手の負け役として呼ばれることが続いたりします。そうやって、ほとんど勝ち星の無いまま大きく負け越していく人ひとたちがザラにいるのがプロボクシングなのです。

 はたから見たら気の毒な人たちですが、しかし、本人たちは映画『ロッキー』の主人公のように奇跡の大善戦を見せてまわりを驚かせようとしているのかもしれません。

 今回の噛ませ役のレティシア・コンパーナ選手はアメリカ在住のフランス人。8年前に32才でプロデビューしていますが、その会場はタイのバンコク。

 女子ボクシングの人気が降下していた時期のアメリカでは試合相手が見つからずにタイに渡ったのかもしれませんが、今回の試合がアメリカでのはじめての試合で、それまでの試合は全部タイでのタイ人相手の試合というのがびっくりです。しかも、タイで負け越しです。

 詳しく見ると、デビュー戦の相手はなんと当時のタイ最強とも言えるシリポーン・ソー・シリポーン選手(宮尾綾香選手、小関桃選手、江畑佳代子選手などに勝利)。当然、コンパーナ選手は勝てません(TKO負け)。

 その後、彼女はタイに2年の長期滞在をしながらチャンスを求めたようですが、2戦めの相手も強豪のホンファー・トー・ブワマーッ選手で、判定負け。これでタイでの噛ませ役として定着してしまったのかその後も勝ち越し選手相手の試合が組まれ続けて4連敗。

 第5戦めは、コンパーナ選手がおそらくタイでの所属ジムを変更して、やっと未勝利選手との試合を組んでもらって・・初勝利。第6戦めはデビュー戦の相手に判定勝利。これで2連勝となって、今回エスパーザ選手の相手役に抜擢されました。

 しかし、試合はご覧の通り、タイでの経験だけではロッキーになれるわけもなく、第3ラウンドレフリーストップでKO負け(カルフォルニアルールではレフリーストップはTKOではなくてKO扱いとなるらしいです)。

 プロボクシングの光と影のおはなしでした。

フライ級 2分8回戦
○マーレン・エスパーザ(アメリカ)赤
KO 第3ラウンド レフリーストップ
×レティシア・コンパーナ(アメリカ)青
マーレン・エスパーザ選手のKO勝利

マーレン・エスパーザ(アメリカ)5戦5勝1KO
レティシア・コンパーナ(アメリカ/フランス)7戦2勝5敗

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