Boxing
2008年10月13日(月・祝) 東京・後楽園ホール
ダイヤモンドグローブ
フライ級6回戦
四ヶ所麻美(フラッシュ赤羽)○ 5回1分59秒TKO ×山口直子(白井・具志堅スポーツジム)
入場時から四ヶ所、山口両陣営の声援が交錯し、すでにヒートアップしている場内。全日本5連覇を誇るアマボクシング女王の四ヶ所選手、プロデビュー以来わずか1敗のみの豪腕山口選手。ゴングとともに繰り出された最初の何発かのパンチには、観客席の関心を集めるだけの迫力がありました。
ともにオーソドックスながら、ガードを高く構える四ヶ所選手、腕を下げて低い位置からのパンチを狙う山口選手、と好対照の二人。
序盤から、時折、ステップインしつつ連打を見せていた四ヶ所選手が、2回後半に意を決したかのようにラッシュしながら前進。しかし、山口選手の右が出ると危険を感じたのか、距離を取ります。彼女の右の威力は健在のようです。
しかし、この右に頼りすぎるあまりか、山口選手の動きはしだいに単調に。いかにも一発を狙っているような、変化に乏しいボクシングとなります。
四ヶ所選手は山口選手の右のレンジぎりぎりの距離をキープし、動きが見えればすぐに射程外へ。そして山口選手の打ち終わりに反撃の連打を見せてポイントを奪います。
後半以降は、四ヶ所選手が打ち勝つ場面が増え、苦しい展開の山口選手。5回にはどうということのない接触を、バッティングとして不可解な減点を受けてしまい、ますます窮地に。
5回終了間際に四ヶ所選手のストレートがヒットしたところで、レフリーが割って入り、試合はストップされました。ガックリと崩れ落ちてリングに膝をつく山口選手。
終わってみれば、四ヶ所選手のスピードと、気の強さ、駆け引きのうまさが印象に残る一戦でした。
客席の反応もよく、この試合のような迫力のある内容ならば、後楽園のボクシング興行の中に、女子マッチも違和感無く定着出来るということが、会場にいた誰にでもハッキリと伝わったのではないかと思います。
この試合を終えた両選手の戦績は以下のとおりです。
四ヶ所麻美しかしょあさみ 2戦1勝1敗
山口直子やまぐちなおこ 14戦9勝2敗3分7KO
(戦績はJBC公認以前からのものです)
コメント