Kick Boxing
8月30日にラスベガスでおこなわれた中国とアメリカの対抗戦『武林風[ウーリンフォン]決戦ラスベガス』のクリスティーン・トレド選手(アメリカ)と郑野楠[チャン・ヤーナン]選手(中国)の試合の判定に疑惑が持たれていましたが、中国で放送されたテレビ映像はズタズタに編集され、正しく試合の内容を伝えていないことが分かりました。
これが問題のテレビ放送動画ですが、まず、全体が早回しになっています。これは一般視聴者に迫力を印象づけるために世界各地のKー1系の放送で時々使われる「演出」らしいですが、苦笑するしかないです。
問題は、1ラウンド2分でおこなわれたはずの試合が、大幅にカットされているということです。
第1ラウンドと第2ラウンドが不自然に短く、しかも試合の中にスローモーションがかぶせられているため、正味の試合映像が3ラウンドのトータルでも4分30秒ほどしかありません。
2分3ラウンド、合計6分の試合ですから1分30秒以上の映像がカットされていることになります。
武林風シリーズのテレビ放送では、普通は試合映像の編集はしませんし、この試合は目玉のひとつでもあったので番組の尺(時間)的な理由でのカットとも思えません。
試合の前後の中国側の不誠実な態度と合わせて考えてみると、トレド選手の優勢な部分だけをカットしたのではないでしょうか。
意図的な映像編集は日本の総合系団体などでもおこなわれますが(公式販売のDVD映像にまで手が加えられる例もあります)、こういう現状は格闘技がスポーツとして認知されないことにつながると思います。
それにしても、今回のチャン・ヤーナン選手とクリスティーン・トレド選手の試合にはあまりにも問題が多過ぎました。
チャン・ヤーナン選手は規定体重をオーバーしているにもかかわらず減量を拒否、3分3ラウンドの試合予定が2分3ラウンドに直前変更、Kー1ルールのはずが投げありの散打ルールで採点、そして、このズタズタのテレビ放送。
選手、関係者の皆さん、『武林風』には要注意です。
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