報道によりますと、関西のボクシングジムの団体である西日本ボクシング協会さんが、理事会決議としてWBOとIBFへの加盟推進を全会一致で決定したそうです。
今後、この件に関してはボクシング界全体で意見を交換しJBC(日本ボクシングコミッション)さんの同意が得られれば、日本のWBO/IBF加盟は現実のものとなります。
WBOなどへ加盟要望を決議=西日本ボクシング協会
日本の多くの人はプロボクシングはWBC/WBAの二団体だと思っていますが、実際には男子メジャーはWBO/IBF/WBC/WBAの4団体であり、簡単に言えば日本は世界の一部にしかドアを開けていない鎖国状態なのです。
開国反対派の人たちは「他団体を認めると王者が増えすぎて権威が下がる」と考えているようですが、それはWBCとWBAに強さと権威があった遠い昔の話であって、すでにボクシングの中心はそこにはありません。
現在ではWBOやIBFの方がベルトを穫るのは難しく、そこでもしも日本人が王者になることが出来れば、権威低下どころか権威も人気も上がるでしょう。
女子では(WBC本部のあるメキシコを除いて)世界的に複数団体体制が定着しているので、海外の人気選手/実力者は複数のベルトを持つのが当然のようになっています。そのため、どこの団体が権威を持っているという考え方自体がありません。誰が持っているベルトか、のほうが大事なのです。
そんな世界の状況のなかで、WBC/WBAの二団体しか参加を認められていない日本の女子は、他団体王者や複数団体王者との交流が出来ず、マッチメイクが行き止まりになっています。
今年4月のWBA王者多田悦子選手と暫定王者のリア・ラムナリン選手の試合には他団体のベルトもかけられていましたが、他団体のベルトをとっても承認されない日本側はWBAだけの試合にしたいと申し入れたところ「世界は日本を中心に回っているわけではない」と拒否されたそうですし、WBC王者の小関桃選手は本来ならWBC1位のパク・ジヒョン選手を相手に防衛戦をしなければいけないのに、パク選手が他団体の王者であるために試合を組めません。日本でやれば人気が出そうなキム・ジュヒ選手(日本にファンクラブがあります)も他団体王者のため声をかけることもできず。
ボクシングの人気が欲しいのならば、面白い選手とやるしかないのです。そしてそういう選手をWBC/WBAだけから探すのはすでに限界でしょう。
いま開国が決定されれば、すぐに交渉を開始して来年の頭からでも他団体の選手が日本で見られるようになるかもしれません。あくまでも「かも」ですけど(笑)。でも、いろいろ妄想できるのは楽しいです。そういう妄想がたくさん生まれるボクシング界であってほしいと思います。
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とうとう山が動くか
口火を切ってくれた西日本ボクシング協会に大感謝!