Boxing
2011年7月9日(土) 韓国 全羅南道 ワンド農漁民文化体育センター
WIBA/WIBF/GBU/WBF/WIBCライトフライ級タイトルマッチ 10回戦
王者 キム・ジュヒ(韓国)
VS
挑戦者 ファプラタン・ルークサイゴンディン(タイ)
土曜日に韓国でおこなわれたキム・ジュヒ選手の10回戦の動画がアップされていますのでご紹介します(ノーカット、フルラウンドなのでお時間のあるときにどうぞ)。
韓国のマスコミはこの試合を5団体統一タイトルマッチと呼んで盛り上げていましたが、そういう前振りは別としてひとつのボクシングの試合としてお楽しみください。
キム・ジュヒ選手は気持ちが強くていいものを持っているボクサーなのですが、選手として一番成長する20代前半の大切な時期に、年に一度しか試合が組まれないというセミリタイアのような時期を長く過ごして今年で25才になりました。試合は少ないながらもベルトの数は5本に達していますが、このうちの1本も強豪を倒して奪ったベルトはないため、そこにボクシングファンに誇れるような価値があるかどうかは疑問で、本来彼女が持っていた可能性と現状を比べると少々寂しい気がします。
韓国のメディアでも手放しで「5団体統一」と喜ぶ自国びいきの論調ばかりではなく、この記事のように「 キム・ジュヒ選手にはWBA/WBO統一チャンピオンのジェシカ・ボップ選手(アルゼンチン)、IBFチャンピオンのジェシカ・チャベス選手(メキシコ)、WBCチャンピオン富樫直美選手(ワタナベ)など、そうそうたる同階級のライバルがいる。 彼女が真の統一チャンピオンになるためにはこれらの壁を越えなければならない」という冷静な声も出てきました。愛国論調の強い韓国のスポーツ環境にあっては勇気ある指摘だと思います。
こういう意見を韓国に限らず日本でもどこの国でも「厳しい」と言わずに「当然」と受け取れるようにならなければ、本当の意味で女子ボクシングがプロスポーツとしての地位を確立したとは言えないのではないでしょうか。
いま、ドイツでは世界の女子サッカーのトップ選手たちが一堂に会して連日のように激突し真の世界一を決める戦いを繰り広げています。非常に厳しい大会ですが、これはサッカーの世界では当たり前のことです。
プロボクシングでも世界のトップ選手が相手を選ばずに競い合って真の世界一の栄冠に輝き、サッカー選手と同じかそれ以上の地位と名誉を手に入れるようになってほしいと思います。それがQRの夢のひとつです。
WIBA/WIBF/GBU/WBF/WIBCライトフライ級タイトルマッチ 10回戦
○王者 キム・ジュヒ(韓国)
判定 3-0
×挑戦者 ファプラタン・ルークサイゴンディン(タイ)
ユナニマスデシジョンでキム・ジュヒ選手の勝利
(100-90、99-89、98-93)
この結果、両者の戦績は以下のようになりました。
キム・ジュヒ(韓国) 18戦15勝1敗1分1無効試合6KO
ファプラタン・ルークサイゴンディン(タイ) 10戦7勝3敗
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コメント
昔はもっと出入りが激しく
スピードがあったような気が。。。
精彩がなく、かって持っていたオーラは完全になくなっちゃいましたね。
今の富樫と対戦したら
とてもかなわないでしょう。