Boxing
2011年8月27日(土) メキシコ ウアマントラ
WBCフライ級タイトルマッチ 10回戦
王者 マリアナ・フアレス(メキシコ)
VS
挑戦者 四ヶ所麻美(フラッシュ赤羽)
前OPBF東洋太平洋チャンピオン四ヶ所麻美選手とメキシコの人気者マリアナ・フアレス選手の世界タイトルマッチまであと二週間。そこで本日はフアレス選手の直近の試合動画を見ながらこの試合の行方をちょっと考えてみましょう。
この動画は5月21日におこなわれたフアレス選手の王座防衛戦。二人とも同じようなコスチュームですが、トランクスのウェスト部分に太いラインが入っていてTELMEX(メキシコの超デカイ電話会社)の文字があるのが王者フアレス選手。挑戦者は19才のウルグアイの選手です。
いかがでしょうか?まず、会場の熱気がすごいですね。この日の観客は5,000人、もちろんほぼ全員がメキシコ人でしょう。サッカーの国際戦の会場のような「メヒコ!メヒコ!」の大コールが鳴り響きます。挑戦者とそのスタッフはこの超アウェイの雰囲気をまず頭に入れておく事が必要ですね。
次に、ラ・バルビー(バービー人形)の愛称のとおりに長い手足のフアレス選手は、やはりリーチを生かしたストレート系の攻撃が得意なようです。
この試合は3月にシモーナ・ガラッシ選手を破ってWBCフライ級正規王者になった直後の防衛戦ということでフアレス選手も気合いが入りまくっている感じで、いままでの彼女の試合の中でもベストな出来だと思います。
さあ、この相手に四ヶ所麻美選手はどう戦うか?
まず最初に、はっきり言ってアウェイでの王座奪取は非常に難しいです。なにしろ敵地、そして会場があの空気。ホームの選手が攻めれば会場は沸くでしょうし、そうなればジャッジもむこうに傾くでしょう。とくにメキシコはWBCの本拠地です。メキシコ人が勝って当たり前の土地。
だから、あまり真面目に勝ち負けを考えず「大暴れして敵地の真ん中で名前を売ってくる」「勝てばもうけもの」ぐらいのつもりで気楽に行きましょう。
フアレス選手は左がメインの武器になっているのでまずこれをもらわない。ガードするとさらに打って来るやっかいなタイプですから、四ヶ所選手はガードの多用は避けて足とボディワークでかわす作戦を取るのではないでしょうか。そして自慢の右を叩き込む。
テクニックでは四ヶ所選手のほうが上ですし、彼女の右ストレートはかつて藤本りえ選手に眼窩底骨折を負わせたほどの破壊力があります。これが決まれば面白いことになりますね。フアレス選手はカウンターを狙うタイプじゃないから四ヶ所選手はガンガン攻めていいと思いますよ。
とにかく好戦的な王者フアレス選手と気の強さを前面に出したら大化けの予感を秘める四ヶ所選手の激突。これはエキサイティングな試合になるでしょう。ガンバレ四ヶ所麻美!
マリアナ・フアレス(メキシコ)37戦29勝5敗3分14KO
四ヶ所麻美(フラッシュ赤羽)7戦5勝2敗3KO
前回記事 四ヶ所麻美 WBC世界王者マリアナ・フアレスに挑戦 決定 ボクシング女子
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コメント
なんだろう、気が付くと四ヶ所選手の記事ばかりにコメントしてますが(笑)
気になる選手ですね。
多分日本の女子選手でうまい、強いと感じるのは
四ヶ所選手と山口選手だからですかね…。
仰る通り、貴重なアウェイでの世界戦を楽しんできて欲しいですね!まあ、欲を言えば、メキシコに彼女の名前を植え付け、日本の女子ボクサーは侮れないと思わせるような試合を期待したいです!
アウェイと本当に難しいし厳しい戦いになるからね。男子でさえ海外世界挑戦連敗街道驀進中ですし、下田選手もこの間の試合で王座を明け渡してますしね。女子も挑戦失敗してますから。富樫選手の様に精神力で戦うのみですよ。富樫選手はメキシコでの防衛戦は地元の観客はブーイングから回を重ねる事に声援に変えてますし、総会にも日本人でただ1人招かれましたからね。