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大混乱の結末 ジェームス・カークランド vs カルロス・モリナ ボクシング

 Boxing

2012年3月24日(土)アメリカ テキサス州ヒューストン

WBCスーパーウェルター級アメリカ大陸王座タイトルマッチ 12回戦
王者 ジェームス・カークランド(アメリカ)
VS
挑戦者 カルロス・モリナ(メキシコ)

 アメリカ社会の底辺から拳ひとつで這い上がってきた男ジェームス・カークランド選手(現在WBCスーパーウェルター級2位)と、彼のトレーナーであるアン・ウルフさんの最新情報です。

 カークランド選手は自身の持つWBCスーパーウェルター級アメリカ大陸王座の防衛戦で3月24日にメキシコのカルロス・モリナ選手と対戦しました。

 初回KO9回の実績を持つカークランド選手の強打を警戒するモリナ選手は、試合開始時から体を密着して打ち合いを回避し、クリンチを多用。さらには頭から突っ込んで行ったり、カークランド選手の腕を抱え込んで露骨にホールディングをするなどの反則ぎりぎりのファイト。

 しかし、いくら汚いファイトでもレフリーが何も言わなければやめる理由は無いわけで、モリナ選手はその後もホールディングや頭からの突っ込みを繰り返しながらカークランド選手にペースを渡さず、地道に細かいパンチを当てながらポイントを稼ぎます。


ジェームス・カークランド vs カルロス・モリナ 終盤

 相手がダーティーファイトを仕掛けてきたとはいえ、それになんとか対応しなければ負けるだけです。しかし、カークランド選手は頭からの突っ込みとホールディングを繰り返す相手に、サイドに回るでもなく、反則のアピールをするでも無く、自分もダーティーに返すわけでもなく、ただ押されて後退しポイントを失うラウンドを重ねていいとこ無し。

 もうダメかと思われた10回の終了間際、ついにカークランド選手のパンチでモリナ選手がダウン。直後にラウンド終了のゴングが鳴りますがレフリーはダウンカウントを続行。

 しかし、このカウントを無視する形でモリナ陣営のセコンドがリングイン。レフリーはカウント中のセコンドのリングインは反則との判断でモリナ選手に失格負けを宣します。カークランド選手は苦戦のすえ、からくも王座の防衛に成功。

 けれども、納得しないファンからは大ブーイング。リング上では敗れたモリナ選手をアン・ウルフさんが抱きしめて「勝っていたのはあんた」となぐさめました。ジャッジの採点も2-1でモリナ選手がリード。

 普通はラウンド終了後であってもレフリーのカウント中にセコンドがリングに入る行為は反則。しかし、テキサス州には「ダウンした選手がラウンド終了後のカウント中に立ち上がった場合はカウントは停止される」という規定があるそうで、その規定に従えば、立ち上がっている選手にカウントを続けていたレフリーのほうが悪いという意見もあるようです(立っていようとなんだろうとエイトまでは数えるのがプロのレフリーなので、テキサス州ルールは現状とは整合性がないのですが)。モリナ陣営はWBCに近日中の再戦を要求するとのこと。

 ルール問題はさておいて、試合の内容を見る限り、カークランド選手にあまりいい材料は無く、このままでは世界タイトルへの道はかなり厳しいものになるような気がしてきました。カークランド選手は今回の反省を今後の試合に生かし、もっと幅の広いボクシングが出来るようになることが当面の課題となるでしょう。

WBCスーパーウェルター級アメリカ大陸王座タイトルマッチ
○王者 ジェームス・カークランド(アメリカ)
反則 10回終了時
×挑戦者 カルロス・モリナ(メキシコ)
(レフリーカウント続行中のモリナ陣営セコンドのリングイン)

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