Muay Thai
ムエタイ女子軽量級で誰がいちばん強いのか?それは当たり前のことですが、やってみなければ分かりません。
でも、誰がいちばん首相撲がうまいか?それはローマ・ルックブンミー選手で間違いないでしょう。
この写真の選手ですね。トランクスの絵でお分かりのとおり「ローマ」とはイルカのことなんです。16歳のときに一度だけ来日し、神村エリカ選手を鮮やかに投げて観客席をうならせたあの選手です。
ムエタイでは柔道やレスリングのような投げは反則ですが、それ以外の投げはOKです。といっても分かりにくいので、実際の動画をご覧ください。
これは昨年のIFMAムエタイワールドカップでのローマ選手(赤)とウ・ホイヤン選手(青)の試合です。ウ・ホイヤン選手は香港のムエタイチャンプですが、まったく相手になりませんね。と言うか、ローマ選手がうま過ぎるんです。
ふだんのローマ選手はこんなに派手に投げることはなく、1ラウンドに1~2回程度ぐらい投げて「わたしが優勢」というのを印象付ける程度です。だから地味なギリ勝ち選手に見えるかもしれませんが、本気で投げようと思えばここまで出来るひとです。
いつもはどうしてバンバン投げないのかというと、ムエタイのプロマッチはお客さんが賭けていて、しかも、最終ラウンドまでいつでも賭けることが出来るシステムだからです。
そういうシステムでは試合の途中にあんまり大差がつくと最後のほうは誰も賭けなくなっちゃうんですよね。
ですから、最後までお客さんが賭けれるように、ムエタイではギリギリで勝つ選手がいちばん良い選手ということになっているのです。
格闘技的にもそこまで試合を支配出来るのはかなりの実力があるということです。
ウ・ホイヤン選手との試合はいつものプロマッチではなくて、誰も賭けないIFMAの試合だったのでふだんとは違うローマ選手が見れたわけです。
で、もう動画を見てお分かりでしょうが、ムエタイでOKになる投げは、相手を自分の腰にのせたり、背中にかついだり、持ち上げて叩き落としたりしない投げです。
つまり、自分が回転の軸になって相手をころばせる、相手の前進する力を受け流して吹っ飛ばす、相手に体を浴びせて潰す、など、おもにバランスを崩す系の技です。見たイメージとしては合気道とかに近いかもしれません。太極拳の推手とおなじ世界ですね。※写真は対神村エリカ戦
というわけで、こういう選手をどうやって攻略するか?
神村エリカ選手はパンチで倒して勝ちましたけど、彼女のようなキラーパンチやスーパーキックを持つ選手はそうそういませんから、むずかしいですよね。
ともかく、ムエタイでは組み技がとても重要だということは頭に入れておきましょう。
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