映画『キルビル』でパイメイの寺にいつ終わるとも知れないカンフーの修行に訪れたブライド。
彼女が最愛のビルとの別れ際に言うセリフが「今度はいつ会えるの?」When will I see you again?でした。
もう初老のビルは「それはおれが一番好きな70年代ソウルの曲名だ」と言いますが、若いブライドにはそんな話題が通じるはずもなく、怪訝な顔をされ、「いや、なんでもない」と言って話を変えてしまいます…。
このシーンは、極悪非道なビルがけっこう甘い趣味を持っているということがあらわれていてちょっと微笑ましい感じであるとともに、どんなに過去に人気のあったナンバーでも、時の流れには勝てないということを暗示しています。
「いいものは消えない」とか「本物はいつまでも残る」というのは耳に心地いいお話ですが、実際には過去のどんなにいい音楽でも、いい映画でも、それを伝える人がいなければ忘れられるのが本当のところ。『キル・ビル』だっていまの若いコがどれだけ知っているのかは疑問ですよね。
わたしたちはボクシングやキックの過去の偉大な女子選手や、試合の情報がネットには極めてわずかしか存在しないことに危機感を覚えてクイーン・オブ・ザ・リングを立ち上げました。
あれから時は過ぎましたが、わたしたちのサイトが少しでも過去の事実に光を当てることが出来たのなら嬉しいです。
現在はすべて過去になります。いまおこなわれている試合も、未来から見れば過去です。
左の欄の人気記事のところを見ていただければ明らかなように、わたしたちのブログでは新しい記事ばかりではなく、過去の記事が本当にたくさん読んでもらえています。これからの試合予定の記事よりも、過去の結果記事や詳細記事のほうがアクセスが多いのです。これはたぶんウチのブログだけではなく、リングスポーツ全体で見られる傾向でしょう。
ですから、ボクシングやキックのサイトを持っている皆さん、これからおこなわれる試合の予告ばかりでなく、結果もキチンと書きましょう。いや、結果こそしっかり書きましょう。どんなにいい試合であってもそれを伝える人がいなければそこで消えてしまうのですから。
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