Boxing
2013年4月10日(水) 東京 後楽園ホール
カンムリワシファイト
WBAスーパーフライ級タイトルマッチ 10回戦
王者 山口直子(白井具志堅)
VS
挑戦者 ロレダナ・ピアッツァ(イタリア)
第1ラウンド ピアッツァ選手は肩や背中のあたりの筋肉が非常に鍛えられていてギリシア彫刻のよう。しかし、そのボクシングは決して力まかせではなくジャブからワンツーを狙うオーソドックスなもの。
第2ラウンド 山口選手は激しくプレッシャーをかけてピアッツァ選手を下がらせます。
リング中央で当てた左で挑戦者がロープぎわまで後退してしまう場面もあり、観客席がどよめきます。
挑戦者はバックステップを多用しながらも、時おり意を決したように前進してきます。 けれども、この日の山口選手のパンチのキレと威力は抜群で、挑戦者はしだいに窮地に追い込まれます。
左アッパーを受けてピアッツァ選手が大きくよろめいた直後にラウンド終了。
第3ラウンド 1分15秒、上下に散らすコンビネーションから右ストレートでアゴを打ち抜き、イタリア側セコンドの目の前で挑戦者をリングに這わせます。
挑戦者は必死で手数を出してくるのですがストレート主体で単調。反対に山口選手はフックやアッパーで変化に富むボクシング。パンチ力以前にこのへんがすでに両者を決定的に分けています。
第4ラウンド 右のパンチで相手を吹っ飛ばすチャンピオン山口選手。挑戦者は強引なクリンチ以外に身を守る方法が無いようです。
「倒せ!」という声と「狙うな!」と言う声が激しく交錯するなか、ピアッツァ選手の左フックに右ストレートを合わせて山口選手がダウンを奪います。
試合再開、必死に打ち返して来る挑戦者に山口選手の左が命中。当たりは比較的軽いようでしたが、すでにパンチが効いている挑戦者はたまらずこの日3度目となるダウン。
第5ラウンド 正確な打撃と距離感で挑戦者を寄せ付けない山口選手。
山口選手の多彩なパンチに対応出来ず、両方の腕をガッチリかかえ込む悪質なホールドに逃げます。
第7ラウンド 開始直後に挑戦者を青コーナーに追いつめたチャンピオンが右を一閃。アゴに直撃を受けたピアッツァ選手はキャンバスにストンとヒザが落ちるダウン。
もはやこれまで。イタリア側コーナーからタオルがリングに投げ入れられて試合終了。チャンピオンが力の差を見せた防衛戦でした。
WBAスーパーフライ級タイトルマッチ 10回戦
○ 王者 山口直子(白井具志堅)
TKO 第7ラウンド10秒 タオル投入
× 挑戦者 ロレダナ・ピアッツァ(イタリア)
山口直子選手のTKO勝利。2度目の防衛戦に成功。
(ピアッツァ選手は第3ラウンドでひとつ、第4ラウンドでふたつ、第7ラウンドでひとつのダウン)
この試合の結果をふくむ、両選手の戦績は以下のとおりです。
山口直子(白井具志堅)28戦22勝3敗3分18KO
ロレダナ・ピアッツァ(イタリア)11戦9勝2敗4KO
(戦績はJBC公認以前からの通算)
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