Kickboxing
2014年1月12日(日)オランダ アルクマール
Enfusion LIVE
エンフュージョン57kg級タイトル決定戦 3分5R延長無し
×王者 イローナ・ワイマンズ(オランダ)
判定再審議
○挑戦者 デニス・キールホルツ(オランダ)
デニス・キールホルツ選手が再審議の結果、判定勝利でエンフュージョン57kg級新王者となりました。
1月にオランダでおこなわれたエンフュージョン57kg級タイトルマッチは判定の結果、王者イローナ・ワイマンズ選手が勝利してベルトの防衛に成功しましたが、挑戦者のデニス・キールホルツ選手陣営がこの判定を不服としてエンフュージョンに抗議をしていました(試合の動画はこちらにあります)。
エンフージョンではこの抗議を受け入れて再審議をした結果、なんと挑戦者側が勝利となり、王者交代。ワイマンズ選手のベルトはキールホルツ選手の手に渡ることになったのです。
エンフュージョンは通常の打撃に加えて、首相撲や投げ、足払いも有効なルール。打撃だけを見ればワイマンズ選手がまさっていた試合でしたが、投げでは一方的にキールホルツ選手が優勢。
試合当日のジャッジでは投げへの評価を低く取って王者勝利となっていたものを、再審議では投げを評価し直して判定逆転となったと思われます。
格闘競技では一度告げられた裁定がくつがえることはほとんどなく、しかもメインイベントのタイトル戦の結果が反対になったのですから今回の件は実に異例の事態です。
異例であっても、それが判定をより公平にし、広い層から支持されることになるならば、それは良いことだと思います。
判定逆転では、2010年にベラルーシの試合でヨアンナ(ジョアンナ)選手が一度負けを告げられながら、その直後に勝利と訂正されたことがあります。
しかし、今回は1月12日のタイトルマッチの結果をいまごろになってひっくり返すというあまりに遅過ぎる判断。これはエンフュージョンの運営の不手際としか言えません。イローナ・ワイマンズ選手が非常に気の毒です。
この混乱のもとは、エンフュージョンルールが投げを有効技とは規定しているものの、その採点基準を明示していないことです(シュートボクシングでは前方への投げが柔道の一本のようにキッチリ決まれば1ポイントというように明文化されています)。
今回の再審議の結果を見ても、エンフュージョンでは投げがどれだけポイントに結びつくのか不明な部分は残りますが、多少崩れた投げでもジャッジには反映されるような印象です。
なお、エンフュージョンで認められている相手を腰に乗せる柔道的な投げや刈り足はムエタイでは禁止ですので、どちらかと言えばシュートボクシングに近い格闘技を目指しているということが出来ます。
今後、キールホルツ選手のような戦い方が増えるのであれば、エンフュージョンはいままでとは随分違ったイメージになっていくでしょう。
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