Boxing
2016年11月19日(土)チェコ共和国 カルロヴィ・ヴァリ
WBCミニマム級ユースタイトルマッチ 10回戦
王者 ファビアナ・ビティチ (チェコ)
VS
挑戦者 ハリマ・ヴンチャベイ (タンザニア)
今回ご紹介しますのは11月19日にチェコでおこなわれたWBCミニマム級ユースタイトルマッチです。
WBCミニマム級はJBCさん式に言えばミニフライ級。ユースタイトルというのは24才未満の選手だけに限定されている王座です。かつて黒木優子選手がひとつ軽いWBCアトム級のユース王者でしたね。
さて、チェコのファビアナ・ビティチ選手は今年3月におこなわれた王座決定戦でWBCミニマム級ユース王者になり、6月に同王座を初防衛。今回が二度目の防衛戦となります。
ミニマム級といえば、日本人をはじめ、韓国人、中国人、タイ人と、最近はすっかりアジア人しか見かけなくなった階級ですが、数年前まではアメリカのホリー・ダナウェイ選手やテリー・モス選手、ハンガリーのクリスティーナ・ベリンスキー選手などのスターがいて、それなりの人気がありました。その階級にひさびさにヨーロッパから現れたスター候補がビティチ選手です。
第1ラウンド、タンザニアのヴンチャベイ選手がいかにも運動神経が良さそうな動きを見せます。身長のわりにはリーチが長く、とても顔が小さく、軽くささっと動ける選手。これはビティチ選手は苦戦するかな、と思われましたが、第2ラウンド以降、王者は徐々にエンジン全開、3ラウンド以降は完璧なボクシングで挑戦者を寄せ付けませんでした。
ビティチ選手は、まずパンチが非常に正確で速く、ジャブを多用する正統派で、単打はせず、ガードが堅く、前進後退自由自在のフットワーク、まだ9戦目とは思えない冷静さ、といいことずくめ。これでまだ20才ですよ。
現在のWBCミニマム級ランキングでは彼女は世界第14位。王者が黒木優子選手で、12位が小田美佳選手、13位が秋田屋まさえ選手。他団体の同階級王者はWBAがアナベル・オルティス選手、IBF多田悦子選手、WBO池原シーサー久美子選手となっており、将来のユース戦以外の試合では、ほぼ確実にこの中の誰かと対戦することになるでしょう。楽しみです!
WBCミニマム級ユースタイトルマッチ 10回戦
○王者 ファビアナ・ビティチ (チェコ)
判定 3-0
×挑戦者 ハリマ・ヴンチャベイ (タンザニア)
ファビアナ・ビティチ選手の判定勝利
(100-90、99-91、99-91)
ファビアナ・ビティチ (チェコ)9戦9勝3KO
ハリマ・ヴンチャベイ (タンザニア)7戦3勝3敗1分2KO
コメント
動画紹介ありがとうございます。
ファビアナ・ビティチ選手、いいですね!是非日本人ボクサーとの試合を見たいです。
ミニマム/ミニフライでのアジア、メキシコ以外の有望選手はヨーロッパにいそうですね。最近はドイツ、イギリスは女子ボクシングが下火のようですが、東欧やスペインなどから良い選手が出そうですね。
知り合いの欧米の女子ボクシングファンによれば、ルーマニアなどの東欧の女子ボクサーは日本女子ボクシングでのタイ人ボクサーと同様、ドイツなどへの出稼ぎボクサーが多かったようですが、最近はよい選手が出てきているようです。
ファビアナ・ビティチ選手はかなり有望と言ってました。
・ボクシングの基礎が出来ている
・ディフェンスが堅い
・フットワークが良い
・正確で速いパンチ
・ここぞという時の連打とラッシュ
・フィジカルが強く打たれ強い
・若くスタミナが充分
・マインドが高い
・良い環境に恵まれている
確かにいいとこづくめですね。
以前の試合動画を見ていましたが、今回の試合を見たら格段に強くなっているように思いました。
黒木優子選手、秋田屋まさえ選手あたりと戦えばよい試合になりそうですが…。
その欧米の女子ボクシングファンの人はファビアナ・ビティチ選手が日本人女子ボクサーに圧勝するだろうと地元?贔屓(笑)
日本の女子ボクシングは欧米では殆ど知られていないようです。
ファッションモデル兼業ボクサーのKO負けは知っていましたが…。
ミニマム級にいい選手がいると言ったら驚いてました。
>ボクシングファンさん
コメント&海外情報ありがとうございます。
>ミニマム級にいい選手がいると言ったら驚いてました。
んー、日本選手は海外と接点ありませんからねえ。なんとかアピールしないと。
と言いながら、自分たちは海外向けにやっていた女子ボクシングサイト、いやになってやめちゃいました・・・。
だって、毎回タイ人との試合ばかりじゃ恥ずかしくて。