Boxing
多くの国ではコミッションが適格と認めたボクサーなら年齢に関係なく選手生活を継続できます。
日本の場合はプロボクサーの定年は男女とも一律37歳と決められ、この年齢をむかえるとJBCさんから引退勧告があり、それ以上はJBC管轄下の試合(つまり普通の国内のボクシングの試合)には出られないことになっています。
けれども、この「37歳定年制」はボクサーの健康管理がかなりズサンだった大昔に決められたもので、30代後半、いや40代になっても立派に戦える選手が多い現在では、あまりにも時代遅れの規定です。
それがこの1月16日に年齢規定を女子に限り事実上撤廃するようなツイートが東日本ボクシング協会さんから公表され、これが本当に年齢制限撤廃になるなら素晴らしいとごく一部で話題になったのですが・・・よく読むと表現が微妙なことに気がつきます。
女子の定年引上げについて、(中略)日本ランキングに入っている選手については本人が希望し、健康診断などの手続きを経れば定年後の現役続行を申請出来る変更を行いました。
女子の日本ランキングは1勝以上の戦績があれば誰でも入れるランキングなので、要するに「37歳を越えていても、未勝利でさえなければ誰でも現役続行を申請出来る」ということなので、非常にいいことのように思えますが・・・
けれども、申請が出来るというだけで、現役続行が出来るとはどこにも書いてないのがまず不安材料です。
さらに、この決定が東日本ボクシング協会さん名義だけなのも不安。ほかの協会さんやJBCさんと足並みが合ってなければ絵に描いたモチになってしまいます。
37歳引退規定は非常にバカバカしいもので、そのため、現実には規定外の「特例」を認め、現在王座を保持していたり、過去に大きな実績がある選手には、37歳を過ぎても引退の先送りを黙認するという運営がされています。
しかし、この黙認もその選手が規定年齢をオーバーして一度でも負けたり、または王座を失ったりすると途端に取り消されて引退勧告が来るという理不尽なものです。
ボクサーとは勝ち負けを見せるのを商売にしているものなのに、負けたら引退勧告というのでは強い相手とは戦えません。
そのため、高齢女子ボクサーが負けを恐れて二流三流の弱い相手を選んだ試合しかしないという傾向があるのです。
この悪い流れを断ち切るために、ボクシングがボクシングらしくあるために、引退年齢は本当に早期に撤廃してほしいものです。
どうなるでしょうか。
このような決定が東日本ボクシング協会さんでなされたことが風化されないように、ここにこうして文章とキャプチャー画像で残しておきます。
すでにFacebookのほうではこの決定は無かったことになっているようですので。
コメント
JBCのプロボクサーは37歳で定年、現役引退という規定は条件こそ緩和されたとはいえ、現時点でも制度は存在することとなります。女子の試合については、男子とは異なり大きなリング禍がなかったということであるとの内容。ここ10年間の日本のプロボクシングの事情では、男子では大きなリング禍があり、ここのサイトでも話題にしたことがありましたよね。これから先、どうなるのか。試合運営の安全管理では日本は諸外国と比べて徹底していると胸を張っています。37歳定年制の撤廃は男子プロボクシングの重量級の発展のためには避けられない現実。早期解決を。