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エコヒイキ体質を堂々と丸出し! JBC日本ボクシングコミッションは不公正な演出を選手とファンにあやまれ 特定の選手にだけ肩入れするゲス行為はボクシングを破壊する愚挙

 Boxing

 ある程度試合を見ているボクシングファンや関係者なら誰でも分かっていることですが、日本のプロボクシングの判定は公正ではありません(ご存知の通り、アマもです)。

 試合開始前のリングアナの選手紹介が長いほうの選手がだいたい勝ちます(苦笑)。名前、所属、戦績をあっさり言われただけの選手はたいてい負けます。女子の場合、年齢の若いほうや、話題を持っているほうが有利です。

 そういう世界です。

 それは分かってはいるんですが、でも、8月20日の後楽園ホールであったことは、分かっていても許せませんでした。

葉月さなvs松田恵里葉月さなvs松田恵里

 第4試合、プロ11戦めの葉月さな選手とこの日デビュー戦の松田恵里選手の戦いは、リングアナ氏の「国体で優勝して、どうの、こうの」という長々とした口上のわりには、松田選手は接近戦では何も出来ず、近づくとすぐ分けられる日本のアマ環境で育った普通のアマ選手という印象。


 QRは松田選手がひたすらクリンチに逃げる間も休まずショートボディーを打ち続けた葉月選手がプロっぽく、たくましくなったな、という感想のほうが大きかったです。

 当然、試合は葉月選手が勝つか、最悪でもドローだろうと思いましたが、結果は3-0で松田選手の勝利・・。あーあ、前口上、松田選手だけ長かったからなあ、と思いました。

 国体優勝?(県予選優勝の間違い)の松田選手と、ママさんボクサー以外に話題のない葉月選手では、彼らの価値観ではそうなるわけです。

 葉月選手のほうがプロボクシングだったのに。

 でも、本当に不愉快な事件はセミの日本タイトルマッチのあとに起こりました。

 日本女子アトム級王座の初防衛に成功して涙を浮かべて喜ぶ鈴木菜々江選手にリングアナ氏が言いました。「ほっとしているところもつかの間ですが、ご報告があります。わたしの手元に挑戦状が届いております」

鈴木菜々江
『挑戦状』を取り出すリングアナ

 氏がフトコロから取り出した挑戦状を読み上げます。「TEAM 10COUNT所属の松田恵里は本日の勝者に挑戦いたします。 ということで、さきほどデビュー戦で勝った松田恵里選手、リング上にあがってもらいましょうか。」

 ・・そういうことです。最初からこういう演出が用意されていたのです。これでは松田選手の勝利が最初から決まっていたようにしか見えません。

 事実はどうか知りませんよ。ただ、見た限りはそういう印象を持たれても仕方ないでしょう。そうしか見えません。

 この茶番劇が繰り広げられている間、ベルトを防衛したばかりのチャンピオンの鈴木菜々江選手はリング上で困惑の表情。なんども自分のコーナーのほうを不安そうに振り返ります。

挑戦状
 一方の松田選手は落ち着いた表情で「挑戦させてほしいと思います」・・。

 リングアナというのはJBCさんの公式コメンテーター。リングアナ氏の一言一言はすべてJBC公式談話であるとむかしから認められています。

 そのリングアナ氏が一方の選手の売り込みのための「挑戦状」を代読し、いま試合が終わったばかりのチャンピオンに「挑戦を受けますか?」と聞いているのです。

 こんな馬鹿なはなしがあります?

 タイトルマッチの主役はチャンピオンですよ。そのチャンプが肩にベルトをかけて、目をうるませながら、「みなさん、ありがとうございます」と言った直後に、その話題をいきなり別な話に切り替え、別の選手をリングに上げ、その選手の一方的な言い分を言わせる、これは不公正極まるゲスな演出としか言えません。

 王座初防衛、プロ7勝めをファンとともに喜ぶチャンピオンが主役のはずのリングに、いまさっきデビューしたばかりでプロボクシングへの貢献はこれからのド新人を上がらせて、主役の座をかっさらわせる、こんな酷いことをよく出来たものです。

 アナ氏は「防衛成功したばかりで酷な質問かもしれませんが、受けるかどうか・・」と言っていましたが、「酷な質問」だと分かっているなら普通のひとは言いませんよ。

 普通のひとじゃないんですね、このひとたち。

 すっごくチャンピオンが気の毒でした。

 また、「本日の勝者に挑戦いたします」という挑戦状の文面も実に失礼だと思いました。

 もしも「鈴木菜々江王者に挑戦させてください」と書いてあったなら、鈴木選手が勝つだろうと確信した上での挑戦であり、鈴木選手に対する評価とリスペクトが感じられるのですが、「勝者に挑戦」なら、どっちが勝とうが関係なく、ただベルトがほしいだけです。ふざけんな、ですよ。

 誰が仕掛け人か知りませんが、このゲス演出を考えた人間と、それに協力したリングアナ氏、そして関係者は、鈴木菜々江選手とファンに正式にあやまりなさい

 あんたたちのしたことはボクシングとボクシング選手を冒涜する行為です。

 何回間違えばわかるのかな? 目の前の話題性につられて、エコヒイキして、安っぽい演出して、まじめなファンと選手をイヤな気持ちにして・・。

 あんたたちがするべきなのは、ちゃんと貢献している選手とファンを大事にすることです。打算に走って露骨にエコヒイキするような組織に未来は無いです。

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コメント

  1. g1j2p5i5 より:

    吉田選手の結果がかけないくらい
    さぞや 怒りで胸がいっぱいだったと思います
    観戦も 久しぶりだろうに残念でしたね

  2. queens of the ring より:

    >g1j2p5i5さん コメントありがとうございます。
    怒りというよりも、絶望感といいますか、彼らの感覚の異次元ぶりににうちひしがれました。あんなことが平然と出来るとは。

  3. kuromame より:

    昨日会場で観戦していましたが、私も葉月選手の勝ちだと思いましたね。QRさんの記事を読んで、そういう事か…と納得です。
    個人的には他にも予想外の判定だった試合がありました。(微妙なラインですが…)プロとはいえ100%試合内容で判定してほしいですよね

  4. queens of the ring より:

    >kuromameさん コメントありがとうございます。
    試合内容が動画で完全に残る時代になにやってるんでしょうね・・・。

  5. 今回は100%同感 より:

    現場の印象も全く同感。QRさんが書いてくれるのを期待してましたよ!他人の誰かが言ってくれないと葉月がかわいそうだ。しかし問題はその後の茶番!!鈴木の天然キャラに親しみが湧いてきた矢先に、さっきの松田さん登場ですか?しかも挑戦?ちょっと待ってよ、松田さんは「今度は福岡で葉月さんと再戦します」っていうか、「佐伯霞に勝って、鈴木さんに挑戦させていただきます」っていうのがかっこいいと思うよ。茶番劇のせいで、印象悪くしたよ、逆に、鈴木の天然キャラに好感度が上がった。本来男のリングに女が上がるんだから、もう少し考えてやらないと。
    また、噛み合い的にもランキング的にも鈴木VS松田は高カードの期待ができない、鈴木VS小村がいいが、なかなか女子は難しいんだろうな。

  6. queens of the ring より:

    >今回は100%同感さん コメントありがとうございます。
    そうなんですよね。
    ほかの階級と違ってアトム級は比較的層が厚く、存在感のある選手も思い浮かぶし、現時点で王座挑戦有資格者が10人以上いるはずですよね。
    そこでどうしてピンポイントで松田選手なの?って。
    本日デビューで即タイトル挑戦させろって、最低のストーリーです。

  7. ボクシングファン より:

    観戦してましたが、葉月選手vs松田選手の判定には驚きました…。
    葉月選手の動きは良く、この日に備えた厳しい練習が想像できました。
    中盤から反撃されましたが、あのポイント差はないですね…。

    そして、あのインタビュー!「公認の乱入」ですね。激戦を制して嬉し涙の鈴木選手にあまりの仕打ち。

    松田選手と防衛戦しないでOPBFを狙うなら王座返上になりますね、とまで言ってました。
    JBCの名前もだし、試合直後の選手に直接まくしたてる…。

    確かに普通じゃない感覚の人らですね。

  8. queens of the ring より:

    >ボクシングファンさん コメント感謝です。
    たしかにあれは『乱入』にしか見えませんでした。乱入も両陣営合意の上の演出ならありかもしれませんが、鈴木選手の困惑の表情から見て、JBCさんが片方だけと結託していた結果なのは明らかでしょう。
    リングアナの須藤尚紀氏は「対戦しないで(鈴木選手が)返上してOPBFに行くということも・・」という言い方だったと思いますが、国内女子王座とOPBFは同時に保持出来るのに(藤原芽子、吉田実代選手が同時保持)、鈴木選手にだけ返上を口にするのもおかしいことです。
    言葉の真意はわかりませんが、あの乱入を手引きしたこと自体、公平なはずの立場のリングアナとして、須藤尚紀氏は完全に失格だと思います。

  9. T より:

    前回の日本タイトルマッチ葉月選手🆚鈴木選手との試合も見せてもらいました!この試合も葉月選手が勝っていたと思います。もっと話題を取り上げて欲しいですね!

  10. g1j2p5i5 より:

    神奈川新聞によれば
    菜々江選手対松田選手
    来春 内定だそうです