観客席視点からの立ち技系女子格闘技
スポンサーリンク
スポンサーリンク

バイトさんとの顔見せながらプロの雰囲気は充分の千本瑞規 千本瑞規 VS タイ人 試合経過 ボクシング女子

 Boxing

2018年11月20日(火)東京 後楽園ホール
VICTORIVA Vol.3

ミニマム級 6回戦
千本瑞規 ちもとみずき(アマチュアボクシング全日本2位/ワタナベ)
VS
カンニカー・バーンナラー Kannika Bangnara(タイ)

千本瑞規-1
アマチュアからプロ入りした千本瑞規選手のデビュー戦です。


千本瑞規-7
残念ながら相手はタイのバイトさんなので、まともな試合にはなるわけもありません。

千本瑞規-9
毎度書いていることですがタイには入場料を取るボクシング興行というものがありません。プロボクシングの大会は、企業や政治家さんが地元住民の娯楽のために開く無料の大会だけです。お金を取れるほどの人気がないからです。特に女子はまったく人気がありません。

千本瑞規-14
というわけで本当の意味での女子のプロボクサーはタイにはほとんど存在していません。

それでは日本にやってくる彼女たちは何なのかと言えば、ムエタイの選手やその見習い、あるいは趣味でジムに顔を出している程度の女の子たちなのです。

千本瑞規-8
タイで『ボクシングジム』と言えばそれはタイボクシング、つまりムエタイのジムの意味なので、当然彼女たちはボクシングの練習はしていません。

千本瑞規-10
だから、ボクシングの試合など出来るわけもないのですが、ジムから「やれ」と言われたら彼女たちに拒否権はありません。そういうわけで仕方なく来日するのが彼女たちです。

千本瑞規-11
これは基本的には男子も同じで、チャンピオンクラス以外の無名の男子選手はみんなこのように送り込まれるバイトさんです。

千本瑞規-12
タイ国内ではボクシングでは稼げないけれど、日本やオーストラリアなどで試合があれば良いお金になるので、プロモーターは海外からのオファーを受けるのです。

千本瑞規-13
今回この大会に出ているタイの女子2名は、どちらも今年の10月22日にバンコクトンブリー大学の大会でデビューしたばかりの選手。日本からオファーが来てから体重の合いそうな子を急いでデビューさせたって感じですね。しかも、デビュー戦なのに6回戦でした。不自然過ぎます。この試合に合わせたとしか思えません(苦笑)。

千本瑞規-6
千本選手は早く倒しすぎないように気をつけてやっていたように見えましたが、第3ラウンドに右のボディーブローを入れると、タイの女の子はその場にうずくまるようにダウン。試合終了後は天井を見上げて寝ていました。

千本瑞規-4
というわけで、これを試合としてどうこう言うわけにはいきませんが、千本瑞規選手自身にはなかなかのオーラがありました。

千本瑞規-5
アマ出身者独特の「当てれば勝ちでしょう」みたいなスポーツ臭さが無く、「倒すのが仕事」みたいな空気というか・・・

千本瑞規-2
「非情」な試合をしてくれそうな予感がしました。ガチな試合が組まれれば、ですけど。

ミニマム級 6回戦
○千本瑞規 ちもとみずき(アマチュアボクシング全日本2位/ワタナベ)
TKO 第3ラウンド
×カンニカー・バーンナラー Kannika Bangnara(タイ)
千本瑞規選手のTKO勝利

千本瑞規 ちもとみずき(アマチュアボクシング全日本2位/ワタナベ)1戦1勝(うちタイ人1)1KO(うちタイ人1)
カンニカー・バーンナラー(タイ)2戦1勝1敗1KO

にほんブログ村 格闘技ブログ ボクシングへ

コメント

  1. 通りすがり より:

    ジム側にタイ人との試合を組まれた日本人選手は、試合を断ることはできないのでしょうか。金の力にものを言わせて人を殴るなんて、倫理的にどうなのだろうと思います。経済的弱者に向かって、金を払うから殴らせろと言っているようなものですよね。そういう試合を組む人たちの気持ちも、明らかに自分より弱い人を殴る選手の気持ちも、それを応援する観客の気持ちも、私には全く理解できないです。

  2. queens of the ring より:

    >通りすがりさん コメントありがとうございます。
    まったく理解できないのはわたしも同感ですが、以前、ある選手さんからコメントをもらった事があります。
    「男子もやっていることなのにどうしていけないのでしょうか」
    「あなたは熱いひとなのだと思います」と。
    ああ、そういう感じなのかと思いました。
    QRは熱くもなんともなく、ほかの格闘技にくらべてボクシングだけがおかしいことをやっていることを指摘しているだけなんですけどね。
    御本人のためにならないので(ボクシング界は本音をネットで書いたりする選手を異常に嫌います)掲載しませんでしたけど。
    しかし、「わたしが突然KOで勝ったらおかしいでしょ」と笑っていちどもタイ人選手と試合しなかった選手もいます。
    「わたしの試合に外人(タイ人のことでしょうね)はいらない」と言った選手もいます。
    世界タイトルマッチの前に(おそらくタイのバイトさん相手に組まれた)前哨戦を「練習してたほうが良い」とはねつけた選手もいました。
    しかし、基本的には、日本もタイも所属ジムの決定に選手が従わないことは不可能に近いので、トラブル回避のためには大多数の選手は従わざるを得ないのです。
    また、OPBFのランキングが日本人以外は大多数がタイのバイトさんで、それまでバイトさんとの試合を避けてきた選手でも、東洋戦では仕方なく戦うことになってしまいます。
    日本のプロボクシングはタイのバイトさん無しには成り立たない仕組みなんです。
    この件に関してはまたいつか記事で書きます。

  3. 通りすがり より:

    QRさん、ご回答ありがとうございます。

    選手からしたらトラブル回避のためにやりたくもない試合をしているのかも、と思うと可哀想になりますね。そして東洋ランキングは日本人以外ほとんどがタイのかませ犬というのは初めて知りました。

    なかなか一朝一夕では変わらなそうですね、、、

  4. queens of the ring より:

    >通りすがりさん 
    OPBFランキングの件を訂正します。
    日本人以外はほとんどタイ人というのは今年1月までの状況でした。
    日本人26人、タイ人22人でした。

    しかし、2月から突然大量のタイ人選手が削除され、
    現在は日本人28人、フィリピン人8人、韓国人7人、タイ人4人、その他8人です。
    タイ人を削除したあとは、多くの階級が5~6人になって壊滅状態です。
    http://www.opbf.info/data/ratings/2018/10f.pdf
    現在はOPBFランキングの多くが日本人で、あとはフィリピン人、韓国人。タイ人は4番目です。
    以上訂正です。不正確な事を書いてすみませんでした。

スポンサーリンク
スポンサーリンク