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ゴッタゴタの極致 WBCライトフライ級タイトルマッチ その後

 Boxing

 1月29日にタイでおこなわれたWBCライトフライ級王座決定戦ノンムアイ・ゴーギアットジム(タイ)対キム・ダンビ(韓国)の一戦は、試合後もゴタゴタが続き、WBC女子ベルトの権威に暗い影を落としています。

 試合中に5点の減点をもらうという前代未聞の判定で世界のベルトを逃がしたキム・ダンビ選手側のマネージャーは、試合後も怒りが収まらず「相手が反則をした時でさえキム選手が減点された」とレフリーを批判しました。

 また、この試合のレフリーであるスイス人のフランツ・マルティ氏は、タイ人女性と結婚していることが報道されました。

 一方、フランツ・マルティ氏は、この試合を振り返って、試合のレベルの低さを嘆き、特に、キム選手については「つねに頭から入っていき、相手の首を押さえながら殴り、噛みつきまでした。わたしが見たなかで一番乱暴な選手」と非難。

 んー、試合を見ていないので当事者同士の話はどっちが正しいのか分かりませんが、この試合に関しては、嫁さんがタイ人という時点でレフリーの中立性アウトだと思います。

 新王者ノンムアイ・ゴーギアットジム選手の関係者は、いったんは「4月に富樫直美選手と王座統一戦をする」と発表しましたが、その後、「ノンムアイ選手には経験が必要なので、統一戦は後回しにしてノンタイトル戦をやらせる」と発言を変えました。

 富樫選手相手だと勝ち目が無いのでやりたくないのは分かりますが、正規王者と暫定王者の統一戦は、すぐにやらなくてはいけないのがルールです。守ってくださいね、ゴーギアットジムさん。

 地元のバンコクポストは「タイは男子ではデンガオセーン選手のような優れたボクサーのいる国なのに、どうして女子ではこんな粗末な選手を見なければいけないのだろうか。タイでシリポーン選手が王者になり話題になってから、WBCはタイでの女子ボクシングをプッシュしているけれど、その結果、前座の試合のほうがメインのタイトルマッチよりもいい試合なんてことになっている。」とWBCさんの低レベル女子世界戦乱発の姿勢を批判。

 WBCさんの世界王座安売りセールは、とうとう、タイトルマッチで勝ったほうの選手の国からも批判されるようになりました。いよいよ末期的。

 なお、肝腎の、ノンムアイ・ゴーギアットジム選手と富樫直美選手のどちらが、WBCライトフライ級正規王者かという大事な点についてはいまだに不明です。

 WBCさんが正式なランキングをもう何ヶ月もネットに公表していないのです。

 世界で最も権威のある女子ボクシング専門サイトWBANでは、富樫選手を正規王者、ノンムアイ選手を暫定王者としていますが、世界最大のボクシングデータベースサイトBOXRECでは、ノンムアイ選手とキム選手の試合を正規王座決定戦としています。

 世界戦というのはランキング上位どうしの対戦のはずで、そういう基本を無視して、ランク低位、経験不足、などの不可解なマッチメークを許可したり、いらない暫定王座をたくさん作るからこんなことになるんですね。

 WBCさんとしてはどんな試合でも、暫定王座でも、認定料が入るからたくさんやりたいんでしょうが、そういう姿勢は真面目に命がけでやっている選手や、関係者、ファンに大変失礼なことです。

 早く気がついてください

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