観客席視点からの立ち技系女子格闘技
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あしたのジョーはあしたを引き寄せるのか

 Boxing

 いよいよ本日封切りですね、映画『あしたのジョー』。各地の試写会も盛り上がっているようですし、博多での試写会には関ジムの黒木優子選手がゲストで参加したりという話題もあったようです。

 この映画についてはYouTubeのコメント欄にたくさんの意見が書いてありますが、どうも原作ファン、アニメファンからは「イメージを壊さないでくれ」という声が多いようですね。でも、これは映画化作品なので原作やアニメとは別のものとしてみるのが正解でしょう。

 映画でもスポーツでも何でもそうですが、イベントの世界で新しいことをやるためにはつねに新しいファンが必要なのです。古くからのファンに、むかしと比べてここが違う、ここがダメといわれても、より多くの新しいファンに受け入れてもらえるのなら、それはそれでその世界のためには正しいことではないでしょうか。

 まだ作品がどんなものかは見ていないのでなんとも言えませんけど、これをきっかけにボクシングに興味を持ってもらえるのならそれは素晴らしいことだと思うのです。

 この映画が話題になりはじめてから、各地のボクシングジムへの見学者さんや、実際に入会する人も増えたという噂を聞きます。

 映画1本の話題でそんなに効果があるのだとすれば、逆に言えばボクシング業界がふだんは全然話題になっていないことの証明のようなものです。実際に日本のボクシング業界はふだんはまったく宣伝らしい宣伝をしていません。世界戦があるときにテレビ局が番宣スポットを流すのが唯一の広告活動みたいなものですよね。

 しかし、その番宣スポットも試合そのものよりも「お涙ちょうだい」のサイドストーリーとか「努力」や「根性」、選手の「人がら」などにピントをあわせた昔ながらのワイドショー的な古い手法のものばかり。これじゃあ新しいファンがつかないのも当然でしょう。

 というか、テレビに依存しすぎる体質そのものが古いでしょうね。

 今回の映画の場合はテレビ媒体だけではなく、ネットでの話題も大きいということもあるのです。

 映画の場合はひとつの作品が出来るとそのためにドメインを作ってこのような独立したサイトを作ります。それだけではなくて各種動画サイトに予告ビデオを配信します。こうして何週間も前から話題を盛り上げていくのです。ボクシングもビッグマッチにはこれぐらいのことをしたほうがいいですよね。

 もちろん、これだけのものを作るとそれだけのお金がかかります。しかし、ネットには無料のサービスも山ほどあります。海外のボクシングや格闘技の関係者さんたちはマイナーなところもビッグなところもFacebookなどを上手に使ってファンに情報を流しています。このサービスにはお金もウェブの知識もいりません。必要なのは熱意だけです。

 ボクシングの世界に新しい波を起こすためには新しいファンを獲得する必要があります。新しいファンはテレビのむこうやボクマガ読者の中にはいません。ネット、映画、音楽、ほかのスポーツイベントがクロスしたところにいるのです。

 ボクシングが『キング・オブ・スポーツ』であった時代は遠い過去のものです。あの頃はほかにプロの格闘技が育っていなかっただけなのです。スポーツの中でボクシングだけが偉大なわけではありません。

 これからはほかのスポーツを敵視せず、見下さず、さまざまな文化やイベントから多くを学び、多様な価値観を共有しながら協調路線で大きくなっていく時代なのです。

 古くからのテレビ・新聞・雑誌・記者クラブに依存した宣伝体制を見直しましょう。排他的な価値観を疑ってみましょう。不景気のせいにするのはやめましょう。ネットなどのあたらしいツールを取り込みましょう。ほかのスポーツの会場に行ってみましょう。『あしたのジョー』を映画館で見てみましょう。

 ひとは、ひとの気持ちは、どこに向かっているのでしょうか。

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コメント

  1. りさ より:

    きょう見てきましたよ!映画!すごくおもしろいからみんなも見た方がいいと思います!

  2. queensofthering より:

    QRも結局きょう見てきました。ほんとに面白いですね。
    きょうはテレビで井岡選手のすごい勝利を見て、具志堅選手のハイライトを見て、香川さんの番組を見て、そのあと映画館までぶっ飛んで行って一番遅い回のジョーを見ました。
    楽しかったです。
    すごくしあわせな一日でした(笑)。

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