Boxing
WPBFスーパーライト級タイトルマッチ 10回戦
王者クリス・ナムース(ウルグアイ)
VS
挑戦者ロリ・ムニョス(スペイン)
お隣の女子ボクシング大国アルゼンチンに対抗するかのように2年ほど前からウルグアイのボクシング界が必死で売り込んでいる女子ボクサーがクリス・ナムース選手。彼女が6月11日に自身の保持するWPBFスーパーライト級王座の初防衛戦をホームのモンテビデオでおこないました。
ナムース選手は2009年にWBCスーパー・ライト級暫定王座決定戦で初回TKO負けを食らうという屈辱の経験のあと再起し、昨年3月にはWPBFスーパーライト級王座を獲得しています。とは言っても、多くの団体が乱立する女子ボクシング界でもWPBFという王座は特にマイナーで、全然実績がないタイトル。そのベルトの価値を高めるにはナムース選手がどのような防衛戦をしていくかということにかかっていたわけですが…
今年3月におこなわれたロリ・ムニョス選手との初防衛戦はきわどい判定で勝利したものの、王者ナムース選手がボコボコに打たれてKO負け寸前の最終ラウンドに終了のゴングが30秒早く鳴っていたことが問題となり、無効試合(スタッフのミス)になってしまいました。前回の試合 問題の最終ラウンドの動画
今回の試合の動画 赤のグラブがクリス・ナムース選手 青のグラブがロリ・ムニョス選手
今回はその因縁の試合の再戦。体のしなりを効かせた独特のパンチで我流のボクシングを展開するロリ・ムニョス選手に対し、ナムース選手はしっかりとガードを固めながらフットワークを使い、コンパクトなジャブからワンツーという正統派のボクシングで手堅く戦います。5回までを丁寧なボクシングを堅持してポイントをかせぐナムース選手。一方の挑戦者は疲労の色がうかがえ、今回こそはキッチリと防衛を果たすかと思われました。
しかし、6回開始早々、ムニョス選手の右を浴びた王者はコーナー付近で完全にダウン。グラス・ジョー(ガラスの顎)と言われる王者の弱点にムニョス選手のストレートがクリティカル・ヒットしたのです。防戦一方の王者はその後もスタンディングダウンを取られて絶体絶命。なんとか乗り切りますがこのラウンドは挑戦者が10対7で優勢のはず。いままでの貯金が崩れていきます。
その後のラウンドも王者にいいところは少ないまま試合終了。判定が注目されましたが、結果は2-1の僅差で王者クリス・ナムース選手の勝利。薄氷をわたるような防衛戦となりました。
しかし、ポイントを見るとナムース選手の勝利を支持しているジャッジの採点があきらかにヘンです。2回のダウンを奪われた第6ラウンドはナムース選手が3点マイナスのはずですが、一人のジャッジは2点マイナス、もうひとりは1点しかマイナスしていないのです。あきれるほどの地元判定ですね。
ネット上ではこの試合のあとから「ウルグアイには試合に行くな」という意見が見られるようになりましたが、早くゴングを鳴らした試合の再戦でこういうジャッジがおこなわれるようでは、そういわれても仕方がないでしょうね。
WPBFスーパーライト級タイトルマッチ 10回戦
○王者 クリス・ナムース(ウルグアイ)
判定2-1
×挑戦者 ロリ・ムニョス(スペイン)
スプリット・デシジョンでクリス・ナムース選手が勝利。王座の初防衛に成功。
(96-98、98-95、99-95)
この結果、二人の戦績は以下のようになりました。
クリス・ナムース(ウルグアイ) 17戦15勝1敗1無効試合6KO
ロリ・ムニョス(スペイン) 20戦9勝9敗1分1無効試合6KO
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コメント
こんにちわ、初めて投稿します
それで・・・・・・・・・
ま、興行上こういう事はよくある事なんでしょうが・・
何ともやり切れないですね
今回も色々と凄いですが
ま、地元ひいきでよくある事と言えなくも・・・
しかし、前回の試合でKO負け寸前で
ゴングが30秒早く鳴っていたことは何とも・・・
故意か偶然かは判りませんが
『本当に偶然なのか?』
と疑われても仕方ないほど凄い事ですから
こういう事を繰り返す
というのは色々と問題を引き起こすような・・
ルックス、体格に恵まれた
ナムース選手は、素質もよく「未来のスーパースターに!!!」と僕も恥ずかしながらひそかに期待していた選手なんだが、あまりにも打たれもろすぎる。
判定はご覧のとおり僕も何を言っていいのか困っちゃう類の物なんだが
作られたスターはいらない!!
という声が聞こえてくるのを承知のうえで
改めてこのジャンルのスーパースター作り
の、むずかしさを考えさせられてしまう一戦。
ナムース選手この試合途中まではいいですね。一発もらったあとのがんばりとかもすごいけど。でも、ダウンしたときもレフリーが助け起こしているように見えます。本人の責任じゃないんですけど。