１０万バーツ争奪　ナムターン VS アシュリー・ニコルズ　結果＆ノーカット動画　ソンクラーン祝賀ムエタイ女子大会　WOMEN’S THAI BOXING WORLD CHAMPIONSHIP II　ムエタイ女子

　Muay Thai

２０１６年４月１３日（水）タイ　バンコク　ポム・プラ・スメン
WOMEN’S THAI BOXING WORLD CHAMPIONSHIP II

第７試合　（ＴＶ放送　第２試合）
ムエタイ　５５Kg　２分５Ｒ
ナムターン（タイ）赤
ＶＳ
アシュリー・ニコルズ（カナダ）青

↓ 動画 ↓

　
　この日の一番の目玉は間違いなくこのカードでしょう。赤はシュートボクシングで来日経験もあるおなじみのナムターン選手。先日はカナダの強豪ジャニス・リン選手を巧みなカウンターワークで打ち取り、ムエタイ王国タイの名誉を守ったばかりで、この日、再びカナダからの強敵を迎え撃ちます。

　青は先月アユタヤで、ムエタイ女子のＭＶＰクワンチャイ選手を完璧に打ち崩し、世界王者に返り咲いたのも記憶に新しいカナダの実力者アシュリー・ニコルズ選手。間違いなく世界のトップ同士の一騎打ちです。

　この試合はタイトルマッチになるとアナウンスされていましたが、直前にノンタイトルに変更となり、そのかわりに１０万バーツ（約３０万円）の勝利者賞がかけられました。

　ナムターン選手は昨年末の対ジャニス・リン戦で、ハイキックや首相撲でポイントアウトを狙う通常のムエタイスタイルでのぞみましたが、リン選手のカナダ式パワーファイトの前に押しまくられて判定負け。

　しかし、リマッチでは突っ込んでくるリン選手に積極的にパンチやキックのカウンターを当ててリベンジに成功しています。きょうはニコルズ選手相手に同じ策が通じるでしょうか？

　ナムターン選手は前進するニコルズ選手にカウンターを放ち、さらに長身を利して上から押し潰すような首相撲／プラムを仕掛け、

　それでも接近して来る場合は前蹴り、さらにヒザ蹴りで迎撃する作戦。直近のリン選手との試合と同じプランですね。

　しかし、リン選手よりも身長が高くリーチもあるニコルズ選手は、速射砲のようなパンチでナムターン選手の防衛線を突破。

　組んでの腰も重く、ペースを握ってはなさないニコルズ選手。

　ナムターン選手はローキックやパンチなどの地味な攻めを継続しますが、もともと連打系の選手ではないのでその弾幕は厚いとは言えません。

　対照的にニコルズ選手は分厚い連射の弾幕を張りつつ前に出続け、首相撲につかまってもあるときは巧みに、あるときは強引にヒザ蹴りでポイントを奪って確実に優位に立っています。

　また、ジャニス・リン選手は長身のナムターン選手にヒジ打ちを狙ったために重心が浮いてしまい、そこから崩されてしまいましたが、ニコルズ選手は伸び上がっての攻撃などは一切せず、まったくスキを見せません。

　ナムターン選手は最後まで反撃を試みましたがニコルズ選手はまったく動ぜず。

　判定は文句なくアシュリー・ニコルズ選手。

第７試合　（ＴＶ放送　第２試合）
ムエタイ　５５Kg　２分５Ｒ
×ナムターン（タイ）赤
判定
◯アシュリー・ニコルズ（カナダ）青
アシュリー・ニコルズ選手の判定勝利

　ニコルズ選手はもともと打撃と平行して柔術やＭＭＡでも活躍していた人ですが、３年ほど前から打撃系一本に活動をしぼった結果、爆発的に実力を増大しています。いま一番勢いがあるファイターと言って間違いないでしょう。

　ナムターン選手は残念でしたが、２９才のニコルズ選手に対して１０才も年下ですから今後の伸びしろでいくらでもリベンジのチャンスは見えて来ます。彼女は今回、非常に悔しそうでしたから、間違いなく強くなるのではないでしょうか。

　次のふたりの接点がいつになるか分かりませんが、その時を楽しみに待ちたいと思います。次への期待をいだかせる、いい試合でした。

13th April 2016, at Pom Pra Sumen in Bangkok
Women’s Muay Thai World Championships II 2016
100,000 THB prize match
55kg Ashley Nichols(Thai) won over Namtarn(Thai) by Decision.

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